第106回 看護師国家試験 午前 問62 解説
📝 問題
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 配偶者からの暴力には、心身に有害な影響を及ぼす言葉が含まれる。
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)がいう暴力は、殴る・蹴るだけを指すのではない。 どなる、人格を否定する、生活費を渡さないといった精神的・経済的な暴力も、心身に有害な影響を及ぼす言動として含まれる。
守られる範囲も広く、婚姻の届出をしていない事実上の夫婦や、離婚した元配偶者からの暴力も対象になる。 相談と保護にあたるのは配偶者暴力相談支援センターで、身体への暴力を受けている人を見つけた人は、同センターか警察官へ通報するよう努める。 加害者を近づけないための保護命令を出すのは裁判所である。
配偶者暴力相談支援センターとは
DV被害の相談・カウンセリング・一時保護・自立支援を担う窓口。都道府県は必ず置き、市町村も置くことができる。
- 1
婚姻の届出をしていない場合は保護の対象とはならない。不正解
事実上の夫婦(内縁)も、離婚した元配偶者も対象に含まれる。生活の本拠をともにする交際相手からの暴力にも準用される。
- 2
暴力を受けている者を発見した者は保健所へ通報する。不正解
通報先は配偶者暴力相談支援センターか警察官である。保健所は通報を受ける機関ではない。
- 3
暴力には心身に有害な影響を及ぼす言葉が含まれる。正解
殴る・蹴るだけでなく、心身に有害な影響を及ぼす言葉も暴力として扱われる。
- 4
母子健康センターは被害者の保護をする。不正解
母子健康センターは母子保健のための施設で、現在はこども家庭センターへ再編されている。被害者の保護を担うのは配偶者暴力相談支援センターである。
📚 国試でよく狙われるところ
DV防止法は、どこへ通報するか・誰が命令を出すかを入れ替えて問われる。相談は配偶者暴力相談支援センター、命令は裁判所、と役割を対にして覚えよう。
- 保護命令は被害者の申立てを受けて地方裁判所が出す。接近禁止命令の期間は1年間である。
- 令和6年(2024年)4月に施行された改正で、身体への暴力や生命・身体への脅迫に加え、自由・名誉・財産への脅迫を受けた場合も保護命令の対象になった。
- 配偶者暴力相談支援センターの役割は、都道府県の女性相談支援センターなどが担う。市町村も設置することができる。
参考: 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律/内閣府男女共同参画局による配偶者暴力防止法の解説
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について