第106回 看護師国家試験 午前 問47 解説
📝 問題
自動体外式除細動器〈AED〉による電気的除細動の適応となるのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 自動体外式除細動器による電気ショックの適応となるのは心室細動である。
電気ショックが効くのは、心臓の筋肉がばらばらに震えて血液を送り出せなくなった心室細動と、脈の触れない心室頻拍の2つだけである。 震えを電気でいったん止めて本来の規則正しい動きに戻すのが除細動なので、電気活動そのものが消えた心静止や、波形は出ているのに脈が触れない無脈性電気活動には効かない。
自動体外式除細動器〈AED〉は心電図を自動で解析し、ショックが必要かどうかを機械が判定する。 ショックのあとは波形の確認を待たず、ただちに胸骨圧迫を再開する。
無脈性電気活動とは
心電図には心臓が動いているような波形が出ているのに、実際には血液を送り出せず脈が触れない状態。電気ショックは効かず、胸骨圧迫を続ける。
- 1
心静止不正解
心静止は心臓の電気活動が完全に消えた状態で、止めるべき震えがない。胸骨圧迫と薬剤の投与で心拍の再開を目指す。
- 2
心房細動不正解
心房細動は心房が細かく震える不整脈だが、心室は動いて脈も触れる。AEDは解析でショック不要と判定する。
- 3
心室細動正解
心室が細かく震えるだけで血液を送り出せず、放置すれば数分で死に至る。電気ショックで震えをいったん止めることが唯一の有効な治療になる。
- 4
房室ブロック不正解
房室ブロックは心房から心室への電気の伝わりが悪くなって脈が遅くなる不整脈で、必要ならペースメーカーで心拍を補う。
📚 混同しやすいので注意
心停止の波形は、電気ショックが要るものと要らないものの2組に分かれる。この組み分けを覚えると、除細動の問題はまとめて解ける。 ショックが必要なのは心室細動と無脈性心室頻拍の2つだけで、心静止と無脈性電気活動には効かない。 どの波形であっても、絶え間ない胸骨圧迫を続けることが救命率を左右する。
参考: 日本蘇生協議会「JRC蘇生ガイドライン」/系統看護学講座 成人看護学 救急看護
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について