第106回 看護師国家試験 午前 問46 解説
📝 問題
疾患と原因となる生活習慣の組合せで適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 長時間労働は心筋梗塞などの虚血性心疾患の危険因子である。
長時間労働は睡眠時間を削り、慢性的な緊張から血圧を上げて虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)や脳血管疾患を起こしやすくする。 労働災害の認定では、発症前1か月におおむね100時間、または発症前2〜6か月の平均で月80時間を超える時間外労働があると、仕事との関連が強いと判断される。
他の3つは、疾患と原因の組合せが入れ替わっている。
- 1
低血圧症 ── 飲酒不正解
習慣的な多量の飲酒は血圧を上げる方向にはたらき、高血圧の危険因子になる。低血圧症は立ちくらみを起こす起立性のものや、原因のはっきりしないものが多い。
- 2
心筋梗塞 ── 長時間労働正解
長時間労働は睡眠不足と交感神経の緊張を通して心臓に負担をかける。喫煙・高血圧・脂質異常症・糖尿病と並ぶ危険因子として扱われる。
- 3
悪性中皮腫 ── 喫煙不正解
悪性中皮腫の原因は石綿(アスベスト)で、吸い込んでから数十年たって胸膜や腹膜に発生する。喫煙が最大の危険因子になるのは肺癌のほうである。
- 4
1型糖尿病 ── 過食不正解
1型糖尿病は膵臓のβ細胞が壊れてインスリンがほとんど出なくなる病気で、若い人にも起こる。過食や肥満、運動不足が関わるのは2型糖尿病である。
📚 国試でよく狙われるところ
生活習慣病は、疾患と危険因子を入れ替えて問われる。生活習慣が原因ではないもの(1型糖尿病)と、職業性の原因をもつもの(悪性中皮腫)を先に外すと解きやすい。
- 悪性中皮腫と石綿肺は石綿(アスベスト)、肺癌は喫煙。仕事で石綿を扱った経歴を必ず聞く
- 高血圧の生活習慣要因は食塩のとりすぎ・多量飲酒・肥満・運動不足
- 脳血管疾患と虚血性心疾患は、高血圧・脂質異常症・糖尿病・喫煙という危険因子を共有する
参考: 厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定基準」/系統看護学講座 健康支援と社会保障制度
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について