第105回 看護師国家試験 午後 問30 解説
📝 問題
アポトーシスで正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ アポトーシスはあらかじめプログラムされた細胞死である。
アポトーシスは、細胞が遺伝子の合図で自分から死ぬ仕組みで、プログラムされた細胞死ともよばれる。 細胞は縮んで小さな断片になり、まわりの細胞や白血球に食べられて片づく。中身が外に漏れないため、炎症は起こらない。
体に必要な細胞の入れ替わりであり、傷害を受けて起こる死とは区別される。
- 1
群発的に発現する。不正解
アポトーシスは細胞1個ずつばらばらに起こる。一定の範囲がまとめて死ぬのは壊死のほうである。
- 2
壊死のことである。不正解
壊死(ネクローシス)は、血流の途絶えや外からの傷害で細胞が死ぬこと。細胞が膨らんで破れる点でも仕組みが違う。
- 3
炎症反応が関与する。不正解
炎症が起こるのは壊死のほうで、破れた細胞の中身が漏れて白血球が集まるためである。アポトーシスでは中身が漏れない。
- 4
プログラムされた細胞死である。正解
遺伝子に組み込まれた合図で細胞が自ら死ぬ仕組みで、体の細胞の入れ替わりを支えている。
📚 ここも一緒におさえておこう
アポトーシスは、体の中で実際に起こる場面を具体例で問われる。「いらなくなった細胞を静かに片づける」という一点でつなげて覚えよう。
- 胎児の手では、指のあいだの細胞が死んで水かきがなくなる
- 古い皮膚や腸の粘膜の細胞は、毎日入れ替わって片づけられる
- 傷ついた遺伝子をもつ細胞は、癌になる前に自ら死ぬ。この仕組みが壊れると細胞が増え続ける
参考: 系統看護学講座 病理学
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について