第105回 看護師国家試験 午前 問47 解説
📝 問題
慢性副鼻腔炎についての説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 慢性副鼻腔炎は、炎症が隣り合う眼窩へ広がって眼窩内感染を起こすことがある。
慢性副鼻腔炎は、鼻の周りにある副鼻腔の炎症が3か月以上続いた状態で、粘り気のある膿性の鼻汁、鼻づまり、後鼻漏、嗅覚の低下がだらだらと続く。
副鼻腔は眼窩や頭蓋底と薄い骨1枚で隣り合っている。炎症が強いとこの骨を越えて広がり、眼窩蜂窩織炎や視力障害、まれに髄膜炎・脳膿瘍を起こす。まぶたの腫れ、眼球の突出、目の痛み、物が二重に見えるといった訴えは受診の合図になる。
治療はマクロライド系抗菌薬の少量長期投与や鼻の洗浄が中心で、効果が乏しければ内視鏡下の手術を行う。数か月かかることも多く、症状が軽くなっても自己判断でやめない。
後鼻漏とは
鼻汁が前へ出ずに、のどの奥へ流れ落ちること。せき込みや、のどの不快感の原因になる。
- 1
1週間の内服で症状が軽減すれば受診の必要はない。不正解
治療は数か月単位で続けるもので、症状が軽くなった時点でやめると炎症がぶり返す。続けるか終えるかは受診して決める。
- 2
発症後1週は空気感染の危険性がある。不正解
慢性副鼻腔炎は自分の副鼻腔で起きている炎症で、人にうつる病気ではない。空気感染するのは結核・麻疹・水痘の3つ。
- 3
眼窩内感染を起こす危険性がある。正解
炎症が薄い骨を越えて眼窩へ広がると、まぶたの腫れや眼球突出、視力障害を伴う眼窩蜂窩織炎を起こす。
- 4
透明の鼻汁が特徴的である。不正解
特徴的なのは黄色から緑色の、粘り気のある膿性の鼻汁である。透明でさらさらの鼻汁が続くのはアレルギー性鼻炎にみられる。
📚 混同しやすいので注意
鼻汁の性状は、副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎を入れ替えて問われる。色と粘り気で見分けよう。 慢性副鼻腔炎は黄色から緑色の、粘り気のある膿性の鼻汁が続く。 アレルギー性鼻炎は透明でさらさらの鼻汁で、くしゃみと鼻づまりが発作的に出る。
参考: 日本鼻科学会「急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン」/系統看護学講座 成人看護学(耳鼻咽喉)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について