第104回 看護師国家試験 午後 問45 解説
📝 問題
皮膚の構造と機能について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 皮膚の表面は皮脂膜におおわれ、弱酸性に保たれている。
皮膚の表面は、皮脂と汗が混ざってできた皮脂膜におおわれている。この膜がおよそpH4.5〜6.0の弱酸性をつくり、細菌やカビが増えにくい環境を保っている。 石けんを使いすぎたり強くこすったりすると皮脂膜がはがれ、感染を起こしやすくなる。
他の選択肢は、性質や分布が逆である。粘膜は角質層がなく、いつも湿っているので細菌は増えやすい。皮脂の分泌は年齢とともに変わり、老年期には減る。全身に分布するのはエクリン汗腺で、アポクリン汗腺があるのは腋窩や外陰部など限られた場所である。
- 1
皮膚表面は弱酸性である。正解
皮脂と汗が混ざった皮脂膜が皮膚の表面をおおい、弱酸性に保つことで細菌の繁殖を抑えている。
- 2
粘膜は細菌が繁殖しにくい。不正解
逆。粘膜は角質層がなく湿っているため、皮膚よりも細菌が繁殖しやすい。
- 3
皮脂の分泌量は老年期に増加する。不正解
逆。皮脂の分泌は思春期に最も多く、老年期には減って皮膚が乾燥しやすくなる。
- 4
アポクリン汗腺は全身に分布している。不正解
アポクリン汗腺があるのは腋窩・外陰部・乳輪・外耳道など限られた部位で、全身に分布するのはエクリン汗腺である。
📚 混同しやすいので注意
エクリン汗腺とアポクリン汗腺は、分布も汗の性質も入れ替えて問われる。「エクリンは全身でさらさら、アポクリンは限られた場所でにおいのもと」と対にして覚えよう。
| 項目 | エクリン汗腺 | アポクリン汗腺 |
|---|---|---|
| 分布 | ほぼ全身(手掌・足底に多い) | 腋窩・外陰部・乳輪・外耳道 |
| 汗の性質 | ほとんどが水分で薄い | 脂質やたんぱく質を含み粘り気がある |
| 主な働き | 発汗による体温調節 | 思春期以降に働き、皮膚の細菌に分解されてにおいのもとになる |
| 開口部 | 皮膚の表面に直接開く | 毛包に開く |
参考: 系統看護学講座 解剖生理学/系統看護学講座 基礎看護学(清潔の援助)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について