第104回 看護師国家試験 午後 問26 解説
📝 問題
内臓痛が生じるのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 内臓痛は、管腔臓器が受動的に引き伸ばされたときに生じる。
内臓の痛みは、皮膚の痛みとは生じ方が違う。皮膚は切られれば痛むが、内臓は切っても焼いても痛まない。 内臓が痛むのは、伸展・けいれん・虚血・炎症が起きたときである。
なかでも代表が過伸展で、腸閉塞でガスや腸液がたまって腸管が張るとき、尿路結石で尿がせき止められて腎盂が張るときの痛みがこれにあたる。
内臓には痛む場所を細かく伝える神経が少なく、どこが痛いのかはっきりしない鈍い痛みになる。病巣から離れた皮膚に痛みを感じる関連痛を伴うこともある。
関連痛とは
内臓の痛みが、その臓器から離れた皮膚の痛みとして感じられること。心臓の病気で左肩や顎が痛むのが代表。
- 1
臓器の切開不正解
内臓そのものを切っても痛みは起きない。切って痛むのは皮膚や腹膜など、体性痛を感じる部分である。
- 2
管腔臓器の受動的な過伸展正解
腸や尿管のような管腔臓器が中身にふくらまされると、壁の受容器が反応して痛みになる。
- 3
細胞内カリウムイオン濃度の上昇不正解
逆。組織が壊れると細胞の中のカリウムが外へ出て、細胞外の濃度が上がることで痛みが起こる。
- 4
細胞外ナトリウムイオン濃度の上昇不正解
細胞外のナトリウムはもともと高く保たれている。その濃度が上がっても痛みの引き金にはならない。
📚 混同しやすいので注意
痛みは内臓痛と体性痛を入れ替えて問われる。どこが痛むか・どんな痛みかを対にして覚えよう。
| 種類 | 起こり方 | 痛みの感じ方 |
|---|---|---|
| 内臓痛 | 管腔臓器の伸展、けいれん、虚血、炎症 | 場所がはっきりしない鈍い痛み。悪心・冷汗を伴いやすい |
| 体性痛 | 皮膚・筋・骨・腹膜など体性組織の損傷 | 場所がはっきりした鋭い痛み。動くと強まる |
参考: 系統看護学講座 人体の構造と機能 解剖生理学/系統看護学講座 疾病のなりたちと回復の促進
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について