第104回 看護師国家試験 午前 問90 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

3・4

💡 解説

✅ リカバリでは本人の主体的な選択を支え、その人のもつ強みに目を向ける。

リカバリは、症状が消えることではなく、病気を抱えたままでも自分の望む暮らしを取り戻していく過程を指す。 支援者がすることは2つ。 暮らし方や治療を本人が選ぶのを支えること。 そして、その人がもっているストレングスに目を向けることである。

他の選択肢は、リカバリの向きと逆になっている。 役割をもつことは自信と居場所につながるので取り上げない。 薬物療法は症状を和らげる手段の1つで、中心にあるのは本人が望む暮らしの実現である。

  • 1

    患者に役割をもたせない。不正解

    逆。仕事や家事、グループのなかでの係など、役割をもつことが自信と生活の張りにつながる。

  • 2

    薬物療法を主体に展開する。不正解

    薬物療法は症状を和らげる手段の1つで、リカバリの中心にあるのは本人が望む暮らしの実現である。

  • 3

    患者の主体的な選択を支援する。正解

    どこで暮らし、どんな治療を受けるかを本人が選べるよう情報を整え、決めることを支える。

  • 4

    患者のストレングス〈強み・力〉に着目する。正解

    できないことを数えるのではなく、その人がもつ技能・関心・人とのつながりを見つけて活かす。

  • 5

    リカバリ〈回復〉とは病気が治癒したことである。不正解

    症状が残っていても、自分らしい生活を取り戻していく過程そのものをリカバリという。

📚 混同しやすいので注意

リカバリの周りには似た理念のことばが並び、名前と説明を入れ替えて問われる。どれも本人を主役に置く点は共通で、違いは中身にある。

  • エンパワメント=本人が力を取り戻し、自分で決められるようになるのを支えること
  • ストレングスモデル=欠点ではなく、本人と環境の強みを見つけて計画に組み込む考え方
  • ピアサポート=同じ経験をもつ人どうしが支え合うこと。回復した当事者が支援者として働く場もある

参考: 系統看護学講座 精神看護学

出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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