第104回 看護師国家試験 午前 問84 解説
📝 問題
吸息時に収縮する筋はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
3・4
💡 解説
✅ 息を吸うときに収縮するのは横隔膜と外肋間筋である。
息を吸うときは胸郭を広げて胸のなかの圧を下げ、空気を引き込む。 広げる役をするのが横隔膜と外肋間筋で、この2つを吸気筋という。 横隔膜が下がると胸腔が縦に広がり、外肋間筋が肋骨を引き上げると前後左右に広がる。
安静時に息を吐く動きは、広がった胸郭と肺が自然に元へ戻る力で起こり、筋の収縮を必要としない。 強く吐くときだけ腹筋群と内肋間筋がはたらく。これを努力呼気という。
胸郭とは
胸椎・肋骨・胸骨で作られた、肺と心臓を囲むかご状の骨組み。広がったり縮んだりして呼吸を助ける。
- 1
腹直筋不正解
腹直筋は腹圧を高めて横隔膜を押し上げる筋で、強く息を吐くときにはたらく。
- 2
腹横筋不正解
腹横筋も腹圧を高めて息を吐き出す側の筋で、咳をするときにも使う。
- 3
横隔膜正解
収縮して下がることで胸腔を縦に広げ、吸気の大半を担う。
- 4
外肋間筋正解
肋骨を引き上げて胸郭を前後左右に広げる。
- 5
内肋間筋不正解
内肋間筋は肋骨を引き下げて胸郭を縮める筋で、強く息を吐くときにはたらく。
📚 ここも一緒におさえておこう
息が苦しいときに体に何が起きるかは、呼吸に使う筋から説明できる。国試では観察のポイントとして問われる。
- 息が苦しいと、胸鎖乳突筋や斜角筋などの呼吸補助筋まで使うようになる。首すじが動いていないかを観察する
- 机に肘をついて前かがみになる姿勢は、肩と腕を固定してこの補助筋を使いやすくする
- 乳児は肋骨がほぼ水平で肋間筋が弱く、横隔膜に頼った腹式呼吸をしている
参考: 系統看護学講座 解剖生理学
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について