第103回 看護師国家試験 午後 問45 解説
📝 問題
赤血球濃厚液の輸血について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 赤血球製剤の輸血には、ろ過網のついた専用の輸血セットを用いる。
出題時の「赤血球濃厚液」は、現在は赤血球液という名前で供給されている。
輸血用の血液には、保存の間にできた小さな血のかたまりが混じることがある。 そのため輸血には、ろ過網(フィルター)のついた専用の輸血セットを使い、体内へ入る前に取り除く。ふつうの輸液セットでは代用できない。
残る3つは、製剤の扱いと副作用への対応を取り違えている。 振り混ぜて使うのは血小板製剤で、赤血球製剤は静かに扱う。 保管するのは病棟の冷蔵庫ではなく、温度の記録と警報のついた輸血用の保冷庫(2〜6℃)である。 呼吸困難が出たときは滴下を遅くするのではなく、直ちに中止して医師に報告する。
- 1
専用の輸血セットを使用する。正解
輸血には、保存中にできた微小な凝集塊を取り除くろ過網のついた専用の輸血セットを用いる。
- 2
使用直前まで振盪させて使用する。不正解
振り混ぜて使うのは血小板製剤。赤血球製剤は振ると赤血球が壊れる(溶血)おそれがあり、静かに扱う。
- 3
使用直前に冷蔵庫から取り出して使用する。不正解
赤血球製剤を置くのは病棟の冷蔵庫ではなく、温度の記録計と警報装置のついた輸血用の保冷庫(2〜6℃)である。
- 4
呼吸困難出現時は滴下数を減らして続行する。不正解
呼吸困難は重い副作用のサイン。滴下を減らして続けるのではなく直ちに中止し、医師に報告して患者の状態を観察する。
📚 国試でよく狙われるところ
輸血用血液製剤は、保存条件と有効期間を入れ替えて問われる。「赤血球は冷蔵、血漿は冷凍、血小板だけ室温で振り続ける」と3つを対にして覚えよう。
| 製剤 | 保存条件 | 有効期間 | 扱いの注意 |
|---|---|---|---|
| 赤血球液 | 2〜6℃ | 採血後28日間 | 振らない。輸血用の保冷庫で保管する |
| 濃厚血小板 | 20〜24℃で振盪 | 採血後6日間 | 室温で振り続ける。冷やさない |
| 新鮮凍結血漿 | −20℃以下 | 採血後1年間 | 30〜37℃で融解し、融解後は速やかに使う |
参考: 日本赤十字社「輸血用血液製剤 資料表」/厚生労働省「輸血療法の実施に関する指針」
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について