第103回 看護師国家試験 午後 問29 解説
📝 問題
脳神経とその機能の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 舌下神経は、舌を動かす運動をつかさどる。
舌下神経は第Ⅻ脳神経で、舌の筋を動かす運動の神経である。障害されると舌を出したときに麻痺した側へ偏るため、脳卒中の診察で確かめられる。
他の3つは、担当が入れ替えられている。顔の感覚を運ぶのは三叉神経、額のしわ寄せなど表情をつくるのは顔面神経で、この2つは「感覚は三叉、動きは顔面」と対で覚える。 眼球を外へ向ける外転は外転神経の担当で、動眼神経は眼球を上・下・内側へ動かす働きと瞳孔の調節を受け持つ。
- 1
顔面神経 ── 顔の感覚不正解
顔面神経は表情をつくる筋を動かす神経で、顔の感覚は三叉神経が運ぶ。
- 2
舌下神経 ── 舌の運動正解
舌下神経は舌の筋を動かす運動の神経である。
- 3
動眼神経 ── 眼球の外転不正解
動眼神経は眼球を上・下・内側へ向ける動きと瞳孔の調節を担う。外転は外転神経の担当になる。
- 4
三叉神経 ── 額のしわ寄せ不正解
三叉神経は顔の感覚と咀嚼筋を担う。額のしわ寄せは顔面神経の働きである。
📚 国試でよく狙われるところ
脳神経は、番号・名前・はたらきを入れ替えて問われる。「嗅いで視る動く車の三の外、顔聴く舌咽迷う副舌下」と唱えて順に並べよう。
| 脳神経 | 主なはたらき |
|---|---|
| Ⅰ 嗅神経 | においを感じる |
| Ⅱ 視神経 | ものを見る |
| Ⅲ 動眼神経 | 眼球を上・下・内側へ動かす、瞳孔を縮める、まぶたを上げる |
| Ⅳ 滑車神経 | 眼球を下内側へ動かす |
| Ⅴ 三叉神経 | 顔の感覚、咀嚼筋を動かす |
| Ⅵ 外転神経 | 眼球を外へ動かす |
| Ⅶ 顔面神経 | 表情をつくる、舌の前3分の2の味覚、涙と唾液を出す |
| Ⅷ 内耳神経 | 聞こえと平衡感覚 |
| Ⅸ 舌咽神経 | 舌の後ろ3分の1の味覚、飲み込み |
| Ⅹ 迷走神経 | のど・胸・腹の内臓のはたらき、発声 |
| Ⅺ 副神経 | 首と肩を動かす(胸鎖乳突筋・僧帽筋) |
| Ⅻ 舌下神経 | 舌を動かす |
参考: 標準的な解剖生理学(脳神経の走行と機能)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について