第103回 看護師国家試験 午後 問28 解説
📝 問題
活動電位について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 活動電位は、脱分極が閾値をこえたときに発生する。
静かにしている神経細胞は、細胞内が外よりマイナスに保たれている(静止電位)。刺激を受けて細胞内のマイナスが小さくなることを脱分極といい、これが閾値をこえた瞬間にナトリウムチャネルが一気に開いて活動電位が発生する。 閾値に届かない刺激では何も起こらず、こえれば刺激の強さによらず同じ大きさの活動電位が出る。これを全か無かの法則という。
他の選択肢は、電位の向き・イオン・伝わり方を取り違えている。活動電位のとき細胞内は一過性にプラスへ逆転し、透過性が高まるのは脱分極期がナトリウム、再分極期がカリウムである。有髄神経が跳躍伝導するのは、髄鞘の切れ目であるランビエ絞輪である。
閾値とは
神経や筋が反応を起こすのに必要な、いちばん小さい刺激の大きさ。ここをこえると活動電位が発生する。
- 1
脱分極が閾値以上に達すると発生する。正解
脱分極が閾値をこえるとナトリウムチャネルが開き、活動電位が発生する。
- 2
細胞内が一過性に負〈マイナス〉の逆転電位となる。不正解
逆。活動電位では細胞内が一過性にプラスへ逆転する。マイナスなのは静止しているときの状態をいう。
- 3
脱分極期には細胞膜のカリウム透過性が高くなる。不正解
脱分極期に高まるのはナトリウムの透過性である。カリウムの透過性が高まるのは再分極期にあたる。
- 4
有髄神経ではPurkinje〈プルキンエ〉細胞間隙を跳躍伝導する。不正解
有髄神経が跳躍伝導するのはランビエ絞輪である。プルキンエ細胞は小脳にある神経細胞をいう。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
活動電位は、どのイオンがどちらへ動くかで説明できる。ナトリウムは入る、カリウムは出る、と向きで覚えよう。
- 静止時=ナトリウムは細胞の外に、カリウムは中に多く、細胞内はマイナス。
- 脱分極=ナトリウムが細胞内へ流入し、細胞内がプラスへ振れる。
- 再分極=カリウムが細胞外へ流出し、細胞内がマイナスへ戻る。
参考: 標準的な生理学(活動電位とイオンの動き)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について