第103回 看護師国家試験 午前 問50 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

心電図モニターで不整脈の変化がみられた。このときの心電図(別冊No.4)を別に示す。初期対応で適切なのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ ただちに胸骨圧迫を始める。

図の心電図は、はじめの1拍のあとから幅の広い変形した波が高い頻度で続き、右へ進むほど大きさも間隔もばらばらになっている。P波もT波も見分けられない。 幅の広い波が続く心室頻拍から、細かく不規則にふるえる心室細動へ移っていく波形で、血液を送り出せていない。脈は触れないものとして動く。 その場ですぐ胸骨圧迫を始め、応援と除細動器を呼ぶ。届いたらすぐ電気ショックを行う。

他の選択肢は、いずれもこの波形の前で時間を使ってしまう。血液が送り出されない時間が延びるほど、脳と心臓のダメージが積み重なる。

体表面ペーシングとは

胸に貼ったパッドから電気の刺激を送り、遅くなった心臓の拍動を外から補う方法。

  • 1

    胸骨圧迫を行う。正解

    幅の広い頻拍から、細かく震えて拍出のない波形へ移っている。目撃したらその場で胸骨圧迫を始め、除細動器の到着を待つ。

  • 2

    体表面ペーシングを準備する。不正解

    体表面ペーシングは、脈が遅すぎるとき(高度の徐脈や完全房室ブロック)に外から刺激を送る方法。速すぎるこの波形には効かない。

  • 3

    自覚症状がなければ経過観察をする。不正解

    自覚症状を尋ねられる状態ではない。この波形では意識も脈もなくなる。

  • 4

    自覚症状と血圧を医師に報告して指示を待つ。不正解

    報告して指示を待つあいだも、血液は送り出されないまま。まず胸骨圧迫を始め、応援を呼びながら並行して医師へ知らせる。

📚 国試でよく狙われるところ

不整脈は「電気ショックが効くかどうか」で仕分けて問われる。波形の名前と対応を対にして覚えよう。

  • 電気ショックが効くのは心室細動と無脈性心室頻拍の2つ
  • 心静止と無脈性電気活動にはショックが効かない。胸骨圧迫と薬で対応する
  • どちらの場合も胸骨圧迫は止めない。中断は10秒以内にとどめる

参考: 日本蘇生協議会「JRC蘇生ガイドライン」/系統看護学講座 成人看護学 循環器

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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