第103回 看護師国家試験 午前 問41 解説
📝 問題
無菌室で使用する物品とその滅菌方法の組合せで適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ ステンレス製のスプーンには高圧蒸気滅菌が適している。
滅菌方法は、その物品が熱と湿気に耐えられるかで選ぶ。 金属やガラスのように高温に耐える器材は高圧蒸気滅菌が第一選択で、飽和水蒸気を121℃前後まで上げて処理する。薬品が残らず、費用も安い。ステンレス製のスプーンはこれにあてはまる。
他の3つは、材質と方法が合っていない。 プラスチックは乾熱滅菌の160〜180℃に耐えられず変形する。 紙は過酸化水素を吸ってしまうため、低温プラズマ滅菌には入れられない。 菓子は口に入る食品で、毒性のあるガスを当てて滅菌するものではない。
酸化エチレンガスとは
熱に弱い器材の滅菌に使う低温のガス。毒性があるため、処理のあと時間をかけてガスを抜く必要がある。
- 1
ビニール袋に入った菓子 ── 酸化エチレンガス滅菌不正解
酸化エチレンガスは毒性が強く、処理のあと時間をかけてガスを抜く必要がある。口に入る食品には使えない。
- 2
ステンレス製のスプーン ── 高圧蒸気滅菌正解
高温と水蒸気に耐える金属は、高圧蒸気滅菌でむらなく確実に滅菌できる。
- 3
プラスチック製の箸 ── 乾熱滅菌不正解
乾熱滅菌は高温の乾いた空気で行うため、熱に弱いプラスチックは変形する。ガラス・金属・粉末・油脂に向く方法である。
- 4
紙製の絵本 ── 低温プラズマ滅菌不正解
低温プラズマ滅菌は過酸化水素を使うので、これを吸収してしまう紙や布は入れられない。熱に弱い器材に向く方法である。
📚 混同しやすいので注意
滅菌法は、方法と対象の材質を入れ替えて問われる。熱に耐えるかどうかで2つに分けて覚えよう。
| 方法 | 条件 | 向く物品 |
|---|---|---|
| 高圧蒸気滅菌 | 高温高圧の飽和水蒸気 | 金属器具、ガラス、リネン |
| 乾熱滅菌 | 乾いた高温の空気 | ガラス、金属、粉末、油脂 |
| 酸化エチレンガス滅菌 | 低温のガス(毒性あり・ガス抜きが必要) | 熱に弱いプラスチック、内視鏡 |
| 過酸化水素低温プラズマ滅菌 | 低温(紙や布は入れられない) | 熱に弱い器材、電子部品を含む器械 |
参考: 系統看護学講座 基礎看護技術/厚生労働省 医療機関における院内感染対策について
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について