第114回 看護師国家試験 午前 問35 解説
📝 問題
入院中のAさんは昨晩、体温が38.8℃であったため解熱剤の坐薬を使用した。今朝の検温では37.0℃であった。Aさんが「ずっとお風呂に入っていないから背中がかゆい」と話したため、看護師が確認すると背部に発汗がみられた。 客観的情報の記録で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 看護師が観察した「背部に発汗がある」が客観的情報にあたる。
客観的情報とは、看護師が観察・測定・検査で得た、誰が確かめても同じ結果になる事実のこと。
この場面で看護師が実際に確かめたのは「背部の発汗」で、これが客観的情報にあたる。
記録では、事実と判断を混ぜないことが大切。判断や解釈を客観的情報の欄に書くと、あとから読んだ人が根拠をたどれなくなる。
- 1
背中がかゆい。不正解
「背中がかゆい」はAさん自身の訴えなので主観的情報。本人の言葉のまま残すとよい。
- 2
背部に発汗がある。正解
正しい。看護師が背部を実際に見て確かめた所見で、誰が観察しても同じように確認できる。
- 3
坐薬の効果があった。不正解
体温の変化(38.8℃→37.0℃)から導いた看護師の判断なので、アセスメントにあたる。
- 4
全身清拭を実施する。不正解
これから行う援助の内容なので、計画にあたる。観察して得た情報ではない。
📚 混同しやすいので注意
経過記録はS・O・A・Pの4つに分けて書く。どれに入るかは「誰が言ったか・誰が見たか・誰が考えたか」で決まる。
- 推測を書くときは「〜と思われる」と分かるように書き、事実と判断を区別する。
- 看護記録は診療に関する記録として位置づけられ、保存する義務がある。
| 項目 | 内容 | 本問での例 |
|---|---|---|
| S(主観的情報) | 患者の訴え・語り | 「背中がかゆい」 |
| O(客観的情報) | 観察・測定・検査所見 | 体温37.0℃、背部に発汗 |
| A(アセスメント) | SとOからの判断・分析 | 解熱に伴う発汗でかゆみが出ている |
| P(計画) | 今後の援助計画 | 全身清拭を行い寝衣を交換する |
参考: 日本看護協会「看護記録に関する指針」
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について