第114回 看護師国家試験 午前 問24 解説
📝 問題
体位ドレナージの目的はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 体位ドレナージは、重力を使って痰を出しやすくするために行う。
体位ドレナージは、痰がたまっている肺の区域を上(高い位置)にして、重力で痰を太い気道へ移動させ、咳や吸引で出しやすくする方法。目的は排痰を促すこと。
進め方のポイント。 ・加湿と水分摂取で、あらかじめ痰を軟らかくしておく ・1つの体位につき5〜15分 ・嘔吐や誤嚥を避けるため食後1〜2時間は行わない ・実施中は経皮的動脈血酸素飽和度・呼吸数・顔色をみて、つらそうなら中止する
- 1
関節拘縮の予防不正解
関節が固まるのを防ぐのは良肢位の保持と関節可動域訓練。体位ドレナージも体位を変えるが、目的は痰の移動。
- 2
痛みの軽減不正解
痛みの軽減は目的ではない。体位によってはむしろつらいこともあるので、事前の説明と同意がいる。
- 3
睡眠の導入不正解
睡眠とは関係がない。体位を変え、胸に手技を加えるため、かえって休息を妨げることがある。
- 4
排痰の促進正解
正しい。痰のある区域を上にして、重力で太い気道へ移動させる。
📚 ここも一緒におさえておこう
排痰は単独ではなく、いくつかの方法を組み合わせて行う。
- 痰がどこにたまっているかは、聴診(副雑音の位置)・触診・胸部エックス線で判断し、それに合う体位を選ぶ。
- 吸引の1回の時間は10〜15秒以内、吸引圧は成人で20kPa(約150mmHg)を超えない。
- 頭蓋内圧が高い、循環が不安定、処置していない気胸などでは、体位や手技に制限がある。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 体位ドレナージ | 痰のある区域を上にして重力で移動させる |
| スクイージング | 息を吐くのに合わせて胸を圧迫し、吐く勢いを高める |
| ハフィング | のどを開いたまま「ハッ、ハッ」と強く息を吐く |
| 加湿・ネブライザー | 痰のねばりを下げる |
| 水分摂取 | 全身の水分を保って痰を軟らかくする(制限がない場合) |
| 吸引 | 自力で出せない痰を器械で取り除く |
参考: 日本呼吸療法医学会・日本呼吸器学会関連指針(気道クリアランス)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について