第114回 看護師国家試験 午前 問20 解説
📝 問題
看護師のボディメカニクスで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 立位では支持基底面を広くとると、体が安定する。
ボディメカニクスは、骨や筋肉の働きをうまく使い、少ない力で安全に動作を行う技術のこと。看護師の腰痛予防と患者の安全の両方につながる。
体を安定させる原則は3つ。 ・支持基底面を広くする ・重心を低くする ・重心線を支持基底面の中心近くに保つ
支持基底面とは、体を支える床の広がりのこと。立つときは両足を前後・左右に開くほど広がり、安定する。
- 1
動作時の重心は高い位置に置く。不正解
逆。重心が高いほど不安定になる。膝を曲げて腰を落とし、重心を低くすると安定し、腰の負担も減る。
- 2
立位では支持基底面を広くとる。正解
正しい。両足を前後・左右に開いて支持基底面を広くとると、重心が多少動いても倒れにくい。
- 3
重心線は支持基底面の外側に置く。不正解
重心線が支持基底面から外れると体は倒れる。支持基底面の内側に保つのが安定の条件。
- 4
足底と床の間の摩擦力を小さくする。不正解
足の裏と床の摩擦が小さいと滑って転ぶ。看護師は滑りにくい靴をはく。逆に、患者を寝具の上で動かすときは患者と寝具の摩擦を減らすと楽になる。
📚 これとセットで理解しよう
安定を高める工夫のほかに、力を効率よく使う工夫がある。
- 重心を近づける(患者に体を寄せる。離れるほど腰の負担が増える)。
- 腕だけでなく、下肢と体幹の大きな筋を使う。
- 患者の腕を組み膝を立てて体を小さくまとめ、寝具との摩擦を減らす。
- 持ち上げずに、水平に滑らせて動かす。
- 体をねじらない。動かす方向へ足先ごと向きを変える。
参考: 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について