第114回 看護師国家試験 午前 問15 解説
⭐ 必修疾病の成り立ちと回復の促進
📝 問題
下垂手の原因はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 下垂手は橈骨神経麻痺で起こる。
下垂手は、手首と指を伸ばせなくなり、手が力なく垂れ下がる状態のこと。
手首と指を伸ばす筋を支配しているのは橈骨神経。その麻痺で下垂手が起こる。
橈骨神経は上腕骨の後ろをらせん状に走るため、上腕骨の骨折や、腕枕・椅子の背もたれ・松葉杖による長時間の圧迫で傷つきやすい。
- 1
尺骨神経麻痺不正解
尺骨神経麻痺は鷲手になる。薬指と小指が鉤爪のように曲がり、指を開いたり閉じたりできなくなる。
- 2
正中神経麻痺不正解
正中神経麻痺は猿手になる。母指のつけ根がやせて親指を他の指と向かい合わせられず、物をつまめない。
- 3
橈骨神経麻痺正解
正しい。橈骨神経が麻痺すると手首が上がらず垂れ下がり、手の甲の親指側にしびれを伴う。
- 4
腓骨神経麻痺不正解
腓骨神経麻痺は下肢の障害で下垂足になる。足首が上がらず、つま先を引っかけないよう膝を高く上げる鶏歩がみられる。
📚 混同しやすいので注意
手の3つの変形は、神経の名前とセットで覚える。「橈骨=垂れる/尺骨=鷲/正中=猿」。
- 神経麻痺をみるときは、動かせるか(運動)としびれの範囲(感覚)を必ずセットで確認する。
- 麻痺した手足は良肢位に保ち、固まらないよう他動的に関節を動かす。下垂手には手首を保つ装具を使う。
| 神経 | 変形 | できなくなる動作 | よくある原因 |
|---|---|---|---|
| 橈骨神経 | 下垂手 | 手関節・手指の伸展 | 上腕骨骨幹部骨折、上腕の圧迫 |
| 尺骨神経 | 鷲手 | 指の内転・外転、母指の内転 | 肘部管症候群、肘の骨折 |
| 正中神経 | 猿手 | 母指の対立、つまみ動作 | 手根管症候群、手関節の外傷 |
| 腓骨神経 | 下垂足 | 足関節の背屈 | 腓骨頭の圧迫、ギプス、長時間の砕石位 |
参考: 日本整形外科学会(末梢神経障害の診療)
ClaudeによるAI生成を活用した解説です
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について