第113回 看護師国家試験 午後 問20 解説
📝 問題
床上で排便しやすい体位はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 床上で排便しやすい体位はファウラー位である。
排便は本来、座位でいきむことで腹圧がかかりやすく直腸肛門角も広がって排出しやすい。床上排便では、上体を起こしたファウラー位(半座位)をとることで自然な排便姿勢に近づき、腹圧がかけやすくなるため排便しやすい。
仰臥位や側臥位、シムス位では腹圧がかかりにくく、いきみにくい。ベッド上でも可能な範囲で上体を挙上し、足底を支えて踏ん張れるようにするなど、排便を促す体位・環境の工夫が看護のポイントとなる。プライバシーの確保も併せて重要である。
- 1
仰臥位不正解
仰臥位は腹圧がかけにくく、いきみにくいため排便に不利である。
- 2
側臥位不正解
側臥位は自然な排便姿勢から外れ、腹圧をかけにくい。
- 3
Sims〈シムス〉位不正解
シムス位は浣腸などに用いる体位で、いきむ排便には向かない。
- 4
Fowler〈ファウラー〉位正解
ファウラー位は座位に近く腹圧をかけやすいため、床上排便に適する。
📚 ここも一緒におさえておこう
排便を促す胃・結腸反射は起床後や食後に強く起こるため、朝食後のトイレ誘導が習慣づけに有効である。座位では直腸肛門角が鈍角になって直線に近づき、便が出やすくなる。
| 種類 | 機序 | 対応 |
|---|---|---|
| 弛緩性便秘 | 大腸の蠕動低下(高齢者・長期臥床) | 食物繊維・水分・運動・腹部マッサージ |
| 痙攣性便秘 | ストレスによる腸管の攣縮 | 不溶性食物繊維は控えめに、ストレス緩和 |
| 直腸性便秘 | 便意の我慢による直腸の感受性低下 | 排便習慣の確立、朝の排便を促す |
参考: 標準的な基礎看護技術(床上排泄の援助)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について