第112回 看護師国家試験 午前 問16 解説
📝 問題
炎症マーカーはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 炎症マーカーはC反応性蛋白質〈CRP〉である。
C反応性蛋白質〈CRP〉は、炎症や組織傷害が起こると肝臓で産生が増える急性期蛋白で、感染症や炎症性疾患の活動性を反映する代表的な炎症マーカーである。細菌感染などで速やかに上昇し、治療で改善すると低下するため経過観察にも用いられる。
国試では検査項目が何を反映するかが問われる。CA19-9は膵臓・胆道系などの腫瘍マーカー、抗核抗体は膠原病(全身性エリテマトーデスなど)の自己抗体、リウマトイド因子〈RF〉は関節リウマチで陽性となる自己抗体である。それぞれが腫瘍マーカー・自己抗体・炎症マーカーのどれに入るかを整理しておくと判別しやすい。
急性期蛋白とは
炎症や組織の傷害が起こると、肝臓で作られる量が急に増えるタンパクの総称。CRPがその代表である。
- 1
CA19-9不正解
CA19-9は膵癌・胆道癌などで上昇する腫瘍マーカーで、炎症マーカーではない。
- 2
抗核抗体不正解
抗核抗体は全身性エリテマトーデスなど膠原病でみられる自己抗体である。
- 3
C 反応性蛋白質〈CRP〉正解
CRPは炎症・組織傷害で上昇する代表的な炎症マーカーである。
- 4
リウマトイド因子〈RF〉不正解
リウマトイド因子〈RF〉は関節リウマチで陽性となる自己抗体である。
📚 混同しやすいので注意
検査項目は、炎症マーカー・腫瘍マーカー・自己抗体のどれなのかで区別する。 CRPは上がるまでの時間にも注意する。
- CRPは炎症の始まりから6〜12時間で上昇し始めるため、発症直後は上がっていないことがある
| 分類 | 代表的な項目 | 意味するもの |
|---|---|---|
| 炎症マーカー | CRP、赤血球沈降速度〈ESR〉、白血球数、プロカルシトニン(細菌感染で上昇し、ウイルス感染では上がりにくい) | 炎症・組織傷害・感染の活動性 |
| 腫瘍マーカー | CEA(大腸・胃)、AFP(肝細胞癌)、CA19-9(膵・胆道)、PSA(前立腺)、CA125(卵巣) | 腫瘍の存在・治療効果・再発の指標 |
| 自己抗体 | 抗核抗体(SLEなど)、リウマトイド因子・抗CCP抗体(関節リウマチ)、抗ミトコンドリア抗体(原発性胆汁性胆管炎) | 膠原病・自己免疫疾患の診断 |
参考: 標準的な臨床検査学(炎症マーカー・腫瘍マーカー・自己抗体の分類)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について