第109回 看護師国家試験 午後 問74 解説
📝 問題
与薬の事故防止に取り組んでいる病院の医療安全管理者が行う対策で適切なのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 医療安全管理者は与薬の業務プロセスを見直す。
与薬の事故を防ぐために医療安全管理者が行うのは、エラーが起こりにくいように与薬の業務プロセス(仕事の流れ)そのものを見直すことである。 個人の注意力に頼るのではなく、そもそも間違えられない仕組みや多重チェックを設計して、システムとして安全を守るのが医療安全の基本になる。
他の選択肢は、いずれも事故を減らす方向に働かない。 口頭指示は聞き間違い・言い間違いによる伝達エラーを増やすため、原則として避ける。 マニュアルを病棟ごとに作るとやり方がばらばらになるので、施設全体で標準化する。 インシデントを起こした職員だけを集める研修は個人の責任追及に傾きやすく、組織全体の再発防止という目的から外れる。
- 1
与薬の業務プロセスを見直す。正解
個人でなくシステム(業務プロセス)を見直すのが医療安全の基本。
- 2
医師に口頭での与薬指示を依頼する。不正解
口頭指示は伝達エラーを増やすため、依頼するのは不適切。
- 3
病棟ごとに与薬マニュアルを作成する。不正解
病棟ごとの作成は統一性を欠く。施設全体で標準化すべき。
- 4
インシデントを起こした職員の研修会を企画する。不正解
当事者のみの研修は責任追及に傾き、組織的な再発防止にならない。
📚 国試でよく狙われるところ
与薬の事故防止は、確認する項目と、間違いを防ぐ仕組みの名前を入れ替えて問われる。名前と中身を対にして覚えよう。
- 与薬の6R=正しい患者・正しい薬剤・正しい目的・正しい用量・正しい用法(経路)・正しい時間
- フールプルーフは、そもそも間違えられないようにする仕組み
- それに対しフェイルセーフは、間違えても重大な害に至らないようにする仕組み
- インシデント報告は個人の責任追及ではなく、組織としての再発防止のために行う
- やむを得ず口頭指示を受けたときは復唱(リードバック)して確認し、後で必ず指示簿に記録・照合する
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について