第109回 看護師国家試験 午後 問30 解説
📝 問題
成人の急性扁桃炎の原因となる菌はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 成人の急性扁桃炎の原因菌として黄色ブドウ球菌が挙げられる。
急性扁桃炎は細菌やウイルスの感染により扁桃に急性炎症を起こす疾患である。 細菌性扁桃炎ではA群β溶血性連鎖球菌や黄色ブドウ球菌などが原因となる。
急性扁桃炎では咽頭痛・発熱・扁桃の発赤腫脹・白苔などがみられる。 細菌性の場合は抗菌薬が用いられる。
他の選択肢は扁桃炎の原因菌ではない。 百日咳菌は百日咳、インフルエンザ菌は気道感染・髄膜炎など、ヘリコバクター・ピロリは胃炎・胃潰瘍の原因菌であり、いずれも急性扁桃炎の主要原因ではない。
白苔とは
扁桃や舌の表面につく白いこけ状の付着物。細菌性の扁桃炎では扁桃の発赤・腫脹とともにみられる。
- 1
百日咳菌(Bordetella pertussis)不正解
百日咳菌は百日咳の原因菌で急性扁桃炎の原因ではない。
- 2
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)正解
黄色ブドウ球菌は急性扁桃炎を起こす代表的な細菌の一つである。
- 3
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)不正解
インフルエンザ菌は気道感染や髄膜炎の原因で扁桃炎の主要原因ではない。
- 4
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)不正解
ヘリコバクター・ピロリは胃炎・胃潰瘍の原因菌で扁桃炎とは関係しない。
📚 国試でよく狙われるところ
細菌性扁桃炎の代表はA群β溶血性連鎖球菌で、迅速抗原検査で診断しペニシリン系抗菌薬を投与する。
- 溶連菌感染後の合併症に急性糸球体腎炎とリウマチ熱があるため、症状が消えても抗菌薬は指示どおり飲みきる
- 扁桃周囲膿瘍では強い咽頭痛・開口障害・嚥下困難を生じ、切開排膿が必要になることがある
- 伝染性単核球症(EBウイルス)でも扁桃に白苔がみられる。ペニシリン系を投与すると発疹が出やすい
- 看護では含嗽・水分摂取・安静と、脱水と気道閉塞の観察が重要
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について