第109回 看護師国家試験 午後 問105 解説
📝 問題
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。 A ちゃん(7歳、女児、小学1年生)は扁桃腺摘出術を受けた。手術後1日。 看護師が行う A ちゃんの術後出血の観察方法で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 扁桃摘出術後の出血は、飲み込まれた血液が唾液に混じるため唾液の色を観察する。
扁桃摘出術後の出血は、傷から出た血が咽頭へ流れ込み、多くは無意識に嚥下されるため外からは見えない。 飲み込みきれない分が唾液に混じるので、唾液の色が赤くないかを見れば後出血に早く気づける。
他の選択肢では出血を早くつかめない。 口を開けて創を直視するのは、7歳児の協力が得にくいうえ、嘔吐反射を誘って出血の引き金になる。 便に血が出るのは飲み込んでから時間がたった後で、術後1日の観察には間に合わない。 脈拍数は出血が進んで循環に影響が出てから変わるもので、出血そのものを見る方法ではない。
- 1
口を開けて手術創を観察する。不正解
創の直視は小児の協力が難しく、刺激で出血を誘発する危険があり適切でない。
- 2
唾液の色を観察する。正解
嚥下された血液が唾液に混じるため、唾液の色の観察で後出血を早期発見できる。
- 3
便の色を観察する。不正解
便への血液出現は遅く、術後早期の出血観察には不向き。
- 4
脈拍数を測定する。不正解
脈拍数は出血が進行した循環変化の指標で、出血そのものの直接観察ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
扁桃摘出術後は、出血が起こりやすい時期とそのサインが問われる。時期・サイン・避ける行為の3つを1組で覚えよう。
- 術後出血は術直後(24時間以内)と、創部の白苔がはがれる術後5〜10日ごろに起こりやすい
- 出血のサイン=頻回に唾液を飲み込む・唾液や吐物に血が混じる・顔色不良・頻脈・不穏
- 麻酔から覚めるまでは側臥位(顔を横に向ける)とし、血液や分泌物の誤嚥を防ぐ
- 食事は冷たく刺激の少ない流動食から始め、熱い・硬い・酸味や香辛料の強いものは避ける
- 努責・強いうがい・鼻を強くかむなど、創部の圧を高める行為は控える
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について