第109回 看護師国家試験 午前 問76 解説
📝 問題
眼球に入る光の量を調節するのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 眼球に入る光の量を調節するのは虹彩である。
眼球に入る光の量を調節するのは虹彩である。虹彩は瞳孔の周囲にある輪状の組織で、瞳孔散大筋と瞳孔括約筋の働きで瞳孔の大きさを変え、通過する光量を調節する。
瞳孔は虹彩に囲まれた穴そのものであり、光が通る開口部であって能動的に調節する組織ではない。角膜は光を屈折させて眼内に取り込む透明な膜、水晶体はピント調節を担うレンズ、毛様体は水晶体の厚みを変えて調節を助けるとともに房水を産生する。 国試では各構造の機能分担が頻出である。
房水とは
眼球の前のほうを満たす透明な液。毛様体でつくられ、眼球の形と眼圧を保つ。
- 1
角膜不正解
角膜は光を屈折させる透明な膜で、光量を調節するのではない。
- 2
虹彩正解
虹彩が瞳孔の大きさを変えて、眼に入る光量を調節する。
- 3
瞳孔不正解
瞳孔は光が通る開口部そのものであり、調節する組織ではない。
- 4
水晶体不正解
水晶体はピント(遠近)を調節するレンズで、光量調節ではない。
- 5
毛様体不正解
毛様体は水晶体の厚みを変え房水を産生するが、光量調節そのものは担わない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
眼は「光量を絞る(虹彩)」「ピントを合わせる(水晶体・毛様体)」「光を受け取る(網膜)」の3つの役割に分けると混同しない。 カメラにたとえると、虹彩=絞り、水晶体=レンズ、網膜=フィルムにあたる。
- 近くを見るときは副交感神経(動眼神経)で毛様体筋が収縮し、水晶体は厚くなる。
- 暗い場所では交感神経で瞳孔散大筋が収縮して散瞳し、明るい場所では副交感神経で瞳孔括約筋が収縮して縮瞳する。
- 房水は毛様体で産生され、後房→瞳孔→前房→隅角のシュレム管から流出する。
- この流れが妨げられて眼圧が上がると緑内障になる。
- 網膜の視細胞のうち、錐体は色覚と中心視(黄斑・中心窩に集中)、杆体は暗所での視覚を担う。
| 構造 | 働き |
|---|---|
| 角膜 | 光を屈折させて眼内に取り込む透明な膜。血管がなく涙液と房水から栄養を得る |
| 虹彩 | 瞳孔の大きさを変え、入る光の量を調節する(絞り) |
| 水晶体 | 厚みを変えて遠近のピントを合わせる。加齢による硬化で老視、混濁で白内障 |
| 毛様体 | 毛様体筋で水晶体の厚みを変え、房水を産生する |
| 網膜 | 視細胞が光を受容し、視神経へ伝える |
| 脈絡膜 | 網膜に栄養を供給し、光の乱反射を防ぐ |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について