第109回 看護師国家試験 午前 問42 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

砕石位による手術で起こりやすい合併症はどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 砕石位では腓骨神経麻痺による尖足が起こりやすい。

砕石位(截石位)は両下肢を挙上・開脚し、支脚器で支える体位で、婦人科・泌尿器科・肛門部の手術に用いる。 支脚器が下腿外側の腓骨頭付近を圧迫すると腓骨神経麻痺が起こり、足を背屈できなくなる尖足(下垂足)や足背のしびれが生じやすい。 「尖足」がこれにあたる。

猿手(正中神経麻痺)と下垂手(橈骨神経麻痺)は上肢の障害で、砕石位の典型的な合併症ではない。 腸骨部の褥瘡は側臥位で生じやすい。 砕石位では、腓骨頭の圧迫を避けること、下肢の血流障害(コンパートメント症候群)や神経障害を防ぐことが看護のポイントになる。

コンパートメント症候群とは

筋肉を包む区画の中の圧が上がり、血流と神経が締めつけられる状態。放置すると筋が壊死する。

  • 1

    猿手不正解

    猿手は正中神経麻痺による上肢の障害で、砕石位の合併症ではない。

  • 2

    尖足正解

    砕石位では支脚器による腓骨神経圧迫で尖足(下垂足)が起こりやすい。

  • 3

    下垂手不正解

    下垂手は橈骨神経麻痺による上肢の障害で該当しない。

  • 4

    腸骨部の褥瘡不正解

    腸骨部の褥瘡は側臥位で生じやすく、砕石位の典型合併症ではない。

📚 国試でよく狙われるところ

手術体位は、体位と起こりやすい神経障害の組合せを入れ替えて問われる。体位と障害名を対にして覚えよう。

  • 砕石位では下肢を挙上・下降する際に血圧が変動しやすいため、ゆっくり操作する
  • 同一体位による褥瘡の予防には、術前からの除圧マットの使用と骨突出部の観察が重要である
手術体位と起こりやすい障害
体位主な合併症予防
砕石位腓骨神経麻痺(尖足・下垂足)、下肢のコンパートメント症候群腓骨頭部の除圧、下肢挙上時間を短くする
仰臥位腕神経叢麻痺、後頭部・仙骨部・踵部の褥瘡上肢の外転は90度以内にとどめる
側臥位腋窩の圧迫による腕神経叢麻痺、腸骨部・大転子部の褥瘡腋窩枕(腋窩ロール)を用いる
腹臥位顔面・眼球の圧迫、胸腹部の圧迫による換気障害除圧と眼球の保護

腓骨神経麻痺は足関節の背屈障害(下垂足)と、下腿外側から足背のしびれで気づく。

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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