第109回 看護師国家試験 午前 問36 解説
📝 問題
片麻痺のある成人の臥床患者の患側の良肢位で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 患側の股関節は外転10度が良肢位である。
良肢位(機能肢位)は、関節の拘縮が生じても日常生活動作が最も行いやすい肢位のことである。 片麻痺患者では、拘縮予防のため患側を良肢位に保持する。
股関節は軽く屈曲・外転させ、内外旋は中間位に保つ。 外転位をとることで内転拘縮を防ぐため、患側の股関節は外転10度が良肢位にあたる。
一般的な良肢位の目安は、肩関節外転位、肘関節屈曲90度前後、足関節は背屈0度(底屈・尖足を防ぐため踵を保護し90度に保つ)である。 内転10度・屈曲10度・背屈10度といった数値は、良肢位の基準に当てはまらない。
拘縮とは
関節を動かさない状態が続き、周りの組織が硬くなって動く範囲が狭くなること。
- 1
肩関節は内転10度不正解
肩関節は内転ではなく外転位に保つのが良肢位である。
- 2
肘関節は屈曲10度不正解
肘関節は10度屈曲では浅すぎ、およそ90度屈曲が良肢位。
- 3
股関節は外転10度正解
股関節は外転位に保ち内転拘縮を防ぐため、外転10度が適切。
- 4
足関節は背屈10度不正解
足関節は尖足予防のため背屈0度(底背屈中間位)に保つ。
📚 国試でよく狙われるところ
良肢位は、関節ごとの角度を入れ替えて問われる。角度とあわせて、拘縮や尖足を防ぐケアも覚えよう。
- 尖足予防には足底板やクッションで足関節を90度に保ち、掛け物の重みを避ける
- 拘縮予防には関節可動域(ROM)訓練を1日数回、痛みのない範囲で行う
| 関節 | 良肢位 |
|---|---|
| 肩関節 | 外転10〜30度・軽度屈曲・内外旋中間位 |
| 肘関節 | 屈曲90度 |
| 前腕 | 回内・回外中間位 |
| 手関節 | 背屈10〜20度 |
| 股関節 | 屈曲10〜30度・外転10〜20度・内外旋中間位 |
| 膝関節 | 軽度屈曲(10度程度) |
| 足関節 | 背屈0度(底背屈中間位・90度) |
良肢位は、拘縮が生じても日常生活動作が最も行いやすい肢位。片麻痺では患側の肩関節亜脱臼・尖足・内転拘縮の予防が重要となる。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について