第108回 看護師国家試験 午前 問7 解説

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📝 問題

胎児循環で酸素を最も多く含む血液が流れているのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 胎児循環で最も酸素を多く含む血液が流れているのは臍静脈である。

胎児は肺ではなく胎盤でガス交換をする。胎盤で酸素を受け取った血液は臍静脈を通って胎児へ戻るので、胎児循環でいちばん酸素が多いのは臍静脈を流れる血液である。 臍静脈の血液は、一部が静脈管(アランチウス管)から下大静脈に合流し、卵円孔や動脈管を通って全身へ配られる。

他の3つは酸素が多い血液ではない。臍動脈は流れる向きが逆で、胎児から胎盤へ二酸化炭素と老廃物を運ぶ。肺動脈と肺静脈は、胎児が肺で呼吸していないため血流そのものが乏しい。

静脈管(アランチウス管)とは

胎児だけにある血管の近道で、臍静脈の血液の一部を肝臓に通さずに下大静脈へ流す。酸素の多い血液が早く心臓に届く。

  • 1

    肺動脈不正解

    肺動脈は肺へ向かう血液で、胎児では肺呼吸をしないため酸素は多くない。

  • 2

    肺静脈不正解

    肺静脈は胎児期には血流が乏しく、酸素飽和度が最も高い部位ではない。

  • 3

    臍動脈不正解

    臍動脈は胎児から胎盤へ向かう酸素の少ない血液を運ぶ。

  • 4

    臍静脈正解

    臍静脈は胎盤で酸素化された血液を胎児へ運ぶため、最も酸素含有量が高い。

📚 混同しやすいので注意

胎児循環は、動脈と静脈のどちらに酸素が多いかを入れ替えて問われる。血管の名前ではなく、胎盤へ向かうのか胎盤から戻るのかで見分けよう。 胎児は肺と肝臓を迂回する短絡路をもち、これらは出生後の第一呼吸で肺血管抵抗が下がると閉じる。

  • 臍帯は臍動脈2本・臍静脈1本の計3本の血管からなる。
  • 動脈管開存症は動脈管が閉鎖せずに残る先天性心疾患である。
胎児循環の短絡路と出生後の変化
構造つなぐ場所出生後の遺残
静脈管(アランチウス管)臍静脈 → 下大静脈(肝を迂回)静脈管索
卵円孔右心房 → 左心房卵円窩
動脈管(ボタロー管)肺動脈 → 大動脈(肺を迂回)動脈管索
臍動脈内腸骨動脈 → 胎盤臍動脈索
臍静脈胎盤 → 肝・下大静脈肝円索

参考: 標準的な解剖生理学教科書(胎児循環)

出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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