第108回 看護師国家試験 午前 問51 解説
📝 問題
開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 開頭術後は髄膜炎を起こしうるため、頭痛・発熱・項部硬直などの髄膜炎症状の観察を行う。
開頭術後は硬膜や髄液腔に操作が及ぶため、術後感染として髄膜炎を起こすことがある。 頭痛・発熱・項部硬直や意識レベルの低下といった髄膜刺激症状の観察が重要になる。
他の3つは、術後の管理として誤っている。 頭部は水平ではなく15〜30度挙上し、頭蓋内圧亢進を防ぐ。努責は頭蓋内圧を上げるため、便通を整える目的で緩下薬はむしろ用いられ、禁忌ではない。術後1週間の絶飲食も一般に必要なく、状態に応じて早期から経口摂取を進める。
項部硬直とは
あお向けに寝た人の頭を持ち上げると、首の後ろがこわばってあごが胸につかない状態。髄膜が刺激されているサイン。
- 1
頭部を水平に保つ。不正解
頭蓋内圧亢進を防ぐため頭部は15〜30度挙上するのが適切で、水平には保たない。
- 2
緩下薬は禁忌である。不正解
努責による頭蓋内圧上昇を防ぐため緩下薬はむしろ用いられ、禁忌ではない。
- 3
髄膜炎症状の観察を行う。正解
開頭術後は髄膜炎のリスクがあり、髄膜炎症状の観察を行うことが適切である。
- 4
手術後1週間は絶飲食とする。不正解
術後1週間の絶飲食は一般に不要で、状態に応じて早期から経口摂取を進める。
📚 ここも一緒におさえておこう
開頭術後の観察は、頭蓋内圧亢進・出血・感染の3つが柱になる。 頭蓋内圧亢進の三徴は頭痛・嘔吐・うっ血乳頭である。
- Cushing(クッシング)現象(血圧上昇と徐脈)は頭蓋内圧亢進の重要なサインである。
- 頭部は15〜30度挙上し、頸部の屈曲・回旋を避けて静脈還流を保つ。
- 努責・咳嗽・くしゃみ・吸引は頭蓋内圧を上昇させるため、緩下薬などで排便をコントロールする。
- 髄液漏(鼻漏・耳漏)は感染の入口となるため、鼻をかまない・詰め物をしないよう指導する。
- 項部硬直・Kernig(ケルニッヒ)徴候は髄膜刺激症状である。
参考: 系統看護学講座 脳神経外科術後の看護/開頭術後の合併症(術後髄膜炎)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について