第108回 看護師国家試験 午前 問3 解説
📝 問題
セリエ, H. が提唱した理論はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ セリエ, H. が提唱したのはストレス反応(汎適応症候群)である。
ハンス・セリエは、体が外からの刺激(ストレッサー)を受けたときに示す、刺激の種類によらない一連の反応を「汎適応症候群」としてまとめた。これがストレス学説の出発点になった。 反応は警告反応期→抵抗期→疲憊期の3期をたどる。
他の選択肢は別の理論家の概念である。危機モデルはフィンク、ケアリングはワトソンやレイニンガー、セルフケアはオレムが提唱した。
疲憊期とは
ストレスに長くさらされて抵抗力が尽き、心身に不調があらわれる段階。汎適応症候群の3期目にあたる。
- 1
危機モデル不正解
危機モデルはフィンクなどが提唱したもので、セリエの理論ではない。
- 2
ケアリング不正解
ケアリングはワトソンやレイニンガーらが提唱した看護理論である。
- 3
セルフケア不正解
セルフケアはオレムが提唱した看護理論の中心概念である。
- 4
ストレス反応正解
ストレス反応(汎適応症候群)はセリエが提唱した理論で、警告反応期・抵抗期・疲憊期からなる。
📚 混同しやすいので注意
看護理論は、提唱者と中心概念を入れ替えて問われる。人名と概念を1組にして覚えよう。
- ラザルスは、ストレッサーをどう受け止めるかを一次評価・二次評価に分けてとらえる認知的評価モデルと、対処行動(コーピング)を提唱した。
| 理論家 | 中心概念・理論 |
|---|---|
| ナイチンゲール | 環境論(『看護覚え書』) |
| ヘンダーソン | 14の基本的欲求 |
| オレム | セルフケア理論・セルフケア不足理論 |
| ロイ | 適応モデル |
| ワトソン | ヒューマンケアリング |
| レイニンガー | 文化ケア(サンライズモデル) |
| ペプロウ | 患者-看護師の対人関係の看護論 |
| トラベルビー | 人間対人間の看護 |
| フィンク | 危機モデル(衝撃→防御的退行→承認→適応) |
| セリエ | 汎適応症候群(ストレス学説) |
| ラザルス | ストレスの認知的評価とコーピング |
参考: Selye H.「汎適応症候群(general adaptation syndrome)」に関する標準的看護学教科書
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について