第108回 看護師国家試験 午前 問19 解説
📝 問題
動作を安定させるために行うのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 動作を安定させるために行うのは、重心位置を低くすることである。
姿勢が安定するかどうかは、重心の高さと支持基底面の広さで決まる。重心が低いほど、また支持基底面が広いほど安定する。 重心位置を低くすると、重心線が支持基底面の中に収まりやすくなる。
他の3つはいずれも安定を損なう。足を閉じると支持基底面が狭くなり、底が滑らかな靴は床との摩擦が減る。重心線を支持基底面の中心より遠ざけると、少し傾いただけで線が面の外に出てしまう。
「重心は低く、支持基底面は広く」が安定の鍵になる。
支持基底面とは
体を支えるために床と接している部分を結んだ範囲。両足を開いたり杖を使ったりすると広くなる。
重心線とは
体の重心から真下に下ろした線。この線が支持基底面の外に出ると姿勢がくずれる。
- 1
重心位置を低くする。正解
重心位置を低くすると重心線が支持基底面内に収まりやすく、姿勢が安定する。
- 2
足を閉じた姿勢にする。不正解
足を閉じると支持基底面が狭くなり、かえって不安定になる。
- 3
底が滑らかな素材の靴を履く。不正解
底が滑らかな靴は摩擦が小さく滑りやすいため、動作が不安定になる。
- 4
重心線を支持基底面の中心より遠くする。不正解
重心線を支持基底面の中心から遠ざけると、姿勢は不安定になる。
📚 国試でよく狙われるところ
ボディメカニクスは、原則を1つだけひっくり返した文で正誤を問われる。原則は言葉のまま覚えておこう。
- 支持基底面を広くする(両足を前後・左右に開く)。
- 重心を低くする(膝を曲げ、腰を落とす)。
- 患者と自分の重心を近づける(対象に近寄る)。
- 大きな筋群を使う(腕だけでなく下肢・体幹の筋を使う)。
- てこの原理を利用し、水平移動では持ち上げずに滑らせる。
- 患者の身体は小さくまとめると摩擦が減り、移動が容易になる。
- 身体をねじらない(つま先を移動する方向へ向ける)。
参考: 標準的な基礎看護学教科書(ボディメカニクス)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について