第107回 看護師国家試験 午後 問85 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

急性期の患者の特徴で適切なのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

3・4

💡 解説

✅ 急性期の患者は、身体の恒常性が崩れやすく、生命の危機状態になりやすい。

急性期は、疾患の発症・悪化や手術・外傷などにより、身体の恒常性(ホメオスタシス)が急激に崩れ、生命の危機状態に陥りやすい時期である。 侵襲に対する生体反応が強く現れ、循環・呼吸・代謝が不安定で、状態は刻々と変化する。 エネルギー代謝はむしろ亢進し、集中的な観察と全身管理が必要になる。

他の選択肢は、いずれも慢性期の特徴である。 症状の変化が乏しいこと、エネルギー消費が少ないこと、セルフマネジメントが中心になることは、経過が長く状態が安定した時期に当てはまる。

  • 1

    症状の変化が乏しい。不正解

    急性期は状態が刻々と変化する時期で、症状の変化が乏しいのは慢性期の特徴である。

  • 2

    エネルギー消費量が少ない。不正解

    急性期は侵襲への反応で代謝が亢進し、エネルギー消費はむしろ増大する。

  • 3

    身体の恒常性が崩れやすい。正解

    急性期は身体の恒常性(ホメオスタシス)が急激に崩れやすい。

  • 4

    生命の危機状態になりやすい。正解

    急性期は循環・呼吸などが不安定で、生命の危機状態になりやすい。

  • 5

    セルフマネジメントが必要となる。不正解

    セルフマネジメントが中心になるのは慢性期で、急性期は医療者による全身管理が中心となる。

📚 混同しやすいので注意

病期の特徴は入れ替えて問われる。急性期と慢性期を裏返しの組にして覚えよう。 急性期の体内では、手術や外傷などの侵襲に対する生体反応が進んでいる。

  • 手術侵襲後の生体反応(ムーアの分類)は傷害期→転換期→筋力回復期→脂肪蓄積期の4相
  • 侵襲直後は異化亢進によりエネルギー消費が増大し、窒素バランスは負に傾く
病期別の特徴と看護の焦点
病期特徴看護の焦点
急性期恒常性が急激に崩れる、代謝亢進、生命の危機全身状態の観察、生命維持、合併症予防
回復期機能の回復が進むリハビリテーション、セルフケアの再獲得
慢性期症状の変化が緩やか、長期にわたるセルフマネジメント支援、再燃予防
終末期治癒が望めない苦痛の緩和、生活の質(QOL)の維持、意思決定支援

参考: 系統看護学講座 成人看護学(急性期看護)

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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