第107回 看護師国家試験 午後 問105 解説

状況設定小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み103〜105の問いに答えよ。 A 君(13歳、男子)。IgA血管炎による腎障害で外来経過観察中。 検査の結果、A 君は2年間のステロイド治療が必要と判断された。1か月後に外来受診の予定である。 看護師から A 君に対して行う生活指導で適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ IgA血管炎では紫斑の再出現が病勢の指標となるため、紫斑が出たら記録するよう指導することが適切である。

IgA血管炎では、紫斑の再出現が病勢(血管炎の再燃)を映す指標になり、腎症の悪化を伴うこともある。 2年間のステロイド治療を受けるAくんには、「紫斑が出現したら記録する」よう指導するのが適切である。 本人と家族が日々の観察を担うことで、次の受診までの変化を医療者に正確に伝えられる。

水分の積極的な摂取も蛋白質の制限も、一律に必要とされる根拠はない。どちらも腎機能をみて医師が個別に指示する。 日光を避けるのは光線過敏のあるSLEなどへの指導で、この疾患では必要ない。 ステロイドを長く使う間は、易感染・骨粗鬆症・満月様顔貌といった副作用の観察もあわせて必要になる。

  • 1

    「水分を積極的に摂取してください」不正解

    水分の積極摂取が一律に必要な根拠はなく、腎機能に応じて医師が個別に指示する。

  • 2

    「紫斑が出現したら記録してください」正解

    紫斑の再出現は血管炎再燃の指標であり、出現時に記録するよう指導することは病勢の把握に有用で適切。

  • 3

    「蛋白質を制限した食事を摂取してください」不正解

    蛋白制限を一律に指導する根拠はなく、腎機能に応じた個別対応が必要である。

  • 4

    「日光をなるべく浴びないようにしてください」不正解

    日光回避はSLEなど光線過敏の疾患の指導で、IgA血管炎には当てはまらない。

📚 ここも一緒におさえておこう

副腎皮質ステロイドの長期投与は、副作用と自己判断で中止しない指導がセットで問われる。子どもでは学校生活への配慮も加わる。 表の副作用は臓器ごとに束ねて覚えよう。

  • 急な中断は離脱症状(副腎不全)を招くため、必ず医師の指示に従って漸減する
  • 感染予防のため手洗い・うがい・人混みを避けるよう指導し、発熱時は早めに受診する
  • 学童期では身長・体重の記録と、学校生活(体育・行事)への配慮も支援の対象になる
ステロイド長期投与の主な副作用
分類副作用
感染易感染性(日和見感染、結核の再燃)
代謝・内分泌ステロイド糖尿病、脂質異常症、中心性肥満、満月様顔貌、成長障害
骨・筋骨粗鬆症、大腿骨頭壊死、ステロイドミオパチー
消化器消化性潰瘍
精神・神経不眠、多幸感、抑うつ
その他高血圧、緑内障・白内障、ざ瘡、易出血(皮膚菲薄化)

参考: 日本小児腎臓病学会「小児IgA血管炎ガイドライン」

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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