第106回 看護師国家試験 午後 問73 解説

一般人体の構造と機能✔ 監修済み

📝 問題

ホメオスタシスに関与するのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

4・5

💡 解説

✅ ホメオスタシスに関与するのは浸透圧受容器と中枢化学受容体である。

体液の濃さや血液の酸性度は、暑い日でも運動中でも、ほぼ一定の範囲に保たれている。この保つはたらきがホメオスタシスで、そのためには体の中の状態を測るセンサーが要る。センサーが変化を捉え、中枢が指令を出し、腎臓や肺が働いて元に戻す。

浸透圧受容器は視床下部にあり、血液の濃さ(浸透圧)を感知する。濃くなると抗利尿ホルモンが出て腎臓が水を取り戻し、同時に口渇が起きて水を飲む。こうして体液の量と濃さが保たれる。

中枢化学受容体は延髄にあり、脳脊髄液の水素イオン濃度を感知する。二酸化炭素が増えて酸性に傾くと呼吸が深く速くなり、吐き出して元に戻す。

残る3つは、外の世界や体の動きを知らせる感覚のセンサーである。味蕾は味、痛覚受容器は組織の傷、筋紡錘は筋の伸びぐあいを伝える。

ホメオスタシスとは

体温・体液の量や濃さ・血液の酸性度などを、外の環境が変わっても一定の範囲に保つはたらき。日本語では恒常性という。

  • 1

    味蕾不正解

    味蕾は舌にあって甘味・塩味などを感じ取る器官で、味覚という特殊感覚を担う。

  • 2

    筋紡錘不正解

    筋紡錘は筋がどれだけ伸びたかを感知し、伸張反射を通じて姿勢や運動を調節する。体内環境の濃さや酸性度は測らない。

  • 3

    痛覚受容器不正解

    痛覚受容器は組織が傷ついたことを知らせ、体を危険から遠ざけるはたらきをもつ。

  • 4

    浸透圧受容器正解

    浸透圧受容器は視床下部で血液の濃さを感知し、抗利尿ホルモンの分泌と口渇を通じて体液の量と濃さを一定に保つ。

  • 5

    中枢化学受容体正解

    中枢化学受容体は延髄で脳脊髄液の水素イオン濃度を感知し、呼吸の深さと速さを変えて二酸化炭素と酸性度を一定に保つ。

📚 これとセットで理解しよう

恒常性は「センサー→中枢→効果器」の順に働く。どこで何を測り、どこが動くのかを組にして覚えよう。

  • 酸素の不足は頸動脈小体・大動脈小体の末梢化学受容器が感知し、呼吸を速める
  • 血圧の変化は頸動脈洞・大動脈弓の圧受容器が感知し、心拍数と血管の太さを変えて元に戻す
  • 体温は視床下部の体温調節中枢が基準と比べ、発汗・ふるえ・皮膚の血管の収縮で調節する
  • 血糖は膵臓のランゲルハンス島が感知し、インスリンとグルカゴンで上げ下げする

参考: 生理学の標準的な教科書(体液調節・呼吸調節)

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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