第106回 看護師国家試験 午後 問54 解説
📝 問題
災害後の成人にみられる防衛機制はどれか。
- 1不安で眠れなくなる。
- 2激しい怒りを表現する。
- 3言動が子どものように幼くなる。
- 4自分だけが無事で申し訳ないと思う。
✅ 正解
出題時の取り扱いにより採点対象外(正答なし)とされた問題です。
💡 解説
✅ 本問は採点対象から除外された設問であり、正答は設定されていない。
本問は採点対象から除外された。厚生労働省が示した理由は「設問が不適切で正解が得られないため」である。 正答が設定されていないので、どれか1つを選ぶ問題としては扱わない。
学習上は、防衛機制という言葉の意味をおさえておく。 受け止めきれない不安や葛藤から心を守るために、無意識のうちに働く心のしくみをいう。 災害のあとに現れる反応には、防衛機制として説明できるものと、恐怖や喪失に対する自然な感情の反応として説明できるものが混じっている。
- 1
不安で眠れなくなる。不正解
不眠は災害後に多くみられる急性ストレス反応の身体症状で、無意識に働く心のしくみとは区別して扱う。
- 2
激しい怒りを表現する。不正解
怒りの表出は、行き場のない不安や無力感が形を変えて出たものと説明されることが多い。それ自体は防衛機制の名前ではなく、災害後によくみられる感情の反応である。
- 3
言動が子どものように幼くなる。不正解
大人が子どものような言動に戻ることは退行とよばれ、防衛機制の1つに数えられる。
- 4
自分だけが無事で申し訳ないと思う。不正解
自分だけが助かったことへの罪悪感は生存者罪悪感(サバイバーズギルト)とよばれ、災害後によくみられる感情の反応である。
📚 ここも一緒におさえておこう
防衛機制は、名前と具体例を入れ替えて問われる。「無意識に働く」を手がかりに、例と名前を対にして覚えよう。
- 退行=発達の前の段階に戻る(大人が甘える、子どもがおねしょをする)
- 抑圧=つらい記憶や感情を意識の外に押しやる
- 否認=受け入れがたい事実そのものを認めない
- 昇華=満たされない欲求を、社会に認められる活動に向ける
参考: 厚生労働省「第106回看護師国家試験における採点除外等の取扱いをした問題」/医学書院「系統看護学講座 精神看護学」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について