第106回 看護師国家試験 午後 問101 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み100〜102の問いに答えよ。Aさん(24歳、初産婦、会社員)は、現在、両親と妹の4人で暮らしている。パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定である。Aさんは、妊娠8週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と話している。 このときの妊婦健康診査で「妊娠することは考えていなかったので、これから自分の体にどういうことが起こるのか分かりません」とAさんから相談があった。看護師は、次の妊婦健康診査までに生じやすい変化について説明することにした。 Aさんに生じやすいのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 次の妊婦健康診査までにAさんに生じやすいのは便秘である。

妊娠すると黄体ホルモン(プロゲステロン)が増え、腸の動きがゆるやかになる。Aさんはつわりで食事も水分も減っており、便秘は妊娠8週のいまから起こりやすい。 妊婦健康診査は妊娠23週まで4週間に1回なので、次に会うのは妊娠12週ころ。それまでに生じる変化として説明するのは便秘である。

残る3つは、子宮が大きくなってから起こる。 痔は、便秘が続いたあとに大きくなった子宮が直腸を圧迫して起こる。 腰痛は、おなかが前に出て腰の反りが強まる妊娠中期以降に多い。 静脈瘤は、子宮が骨盤内の静脈を圧迫して血液が戻りにくくなる中期以降にみられる。

黄体ホルモン(プロゲステロン)とは

妊娠を続けるために働くホルモン。子宮の収縮を抑えるいっぽうで、腸の動きもゆるやかにするため便秘が起こる。

  • 1

    痔不正解

    痔は、便秘が続いて硬い便をいきむことと、大きくなった子宮の圧迫が重なって起こる。妊娠中期以降に多い。

  • 2

    便秘正解

    黄体ホルモンで腸の動きが鈍り、つわりで食事量も水分も減る。妊娠初期から起こりやすい。

  • 3

    腰痛不正解

    腰痛は、大きくなった子宮で重心が前に移り、腰の反りが強まることで起こる。妊娠中期以降に増える。

  • 4

    静脈瘤不正解

    静脈瘤は、大きくなった子宮が骨盤内の静脈を押し、下肢や外陰部の血液が戻りにくくなって現れる。妊娠中期以降に多い。

📚 国試でよく狙われるところ

妊娠中のマイナートラブルは、どの時期に起こるかを入れ替えて問われる。初期はホルモン、中期以降は大きくなった子宮が原因、と分けて覚えよう。

  • 初期に多いのはつわり・便秘・眠気。ホルモンの変化で起こる
  • 中期以降に多いのは腰痛・静脈瘤・こむら返り・痔。大きくなった子宮の重さと圧迫で起こる
  • 頻尿は初期と後期の両方に出る。初期は子宮が膀胱を押し、後期は児の頭が下がって押す

参考: 医療情報科学研究所編『病気がみえる 産科』関連資料/妊婦健康診査の望ましい基準(厚生労働省)

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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