第106回 看護師国家試験 午前 問32 解説
📝 問題
放射線療法について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 放射線療法で用いる吸収線量の単位はGy(グレイ)である。
放射線の量は、何を測るかで単位が変わる。 Gy(グレイ)は組織が吸収したエネルギーの量、つまり吸収線量を表す単位で、放射線療法ではこの値で照射量を決める。
治療に使うのは、原子から電子をはじき出す力をもつ電離放射線である。X線・γ線・電子線などが含まれ、この力でがん細胞のDNAを傷つけて分裂できなくする。
- 1
Gyは吸収線量を表す。正解
Gyは組織が吸収したエネルギーの量を表す単位で、照射する線量もこの単位で指示される。
- 2
主に非電離放射線を用いる。不正解
逆。治療に使うのは電離放射線である。非電離放射線は電波や赤外線などで、原子を電離する力がなく、がんの治療には使えない。
- 3
電子線は生体の深部まで到達する。不正解
逆。電子線は体の浅いところで吸収されてしまうため、皮膚や体表に近い病変に用いる。深部の腫瘍にはX線やγ線を使う。
- 4
多門照射によって正常組織への線量が増加する。不正解
多門照射は向きを変えて何方向からも当てる方法で、腫瘍には線量を集めながら、通り道になる正常組織の線量は分散して減らせる。
📚 国試でよく狙われるところ
放射線の単位は3つが入れ替えて問われる。「何を測るための単位か」とセットで覚えよう。
| 単位 | 測るもの |
|---|---|
| Bq(ベクレル) | 放射性物質が放射線を出す能力の強さ |
| Gy(グレイ) | 物質や組織が吸収したエネルギーの量(吸収線量) |
| Sv(シーベルト) | 人体が受ける影響の大きさ(実効線量) |
参考: 系統看護学講座 成人看護学(がんと治療)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について