第106回 看護師国家試験 午前 問21 解説
📝 問題
オートクレーブによる滅菌法はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ オートクレーブで行うのは高圧蒸気滅菌である。
オートクレーブは、密閉した容器に飽和水蒸気を送り込み、圧力をかけて温度を上げる器械である。この方法が高圧蒸気滅菌で、121℃前後の高温の蒸気で微生物を死滅させる。 費用が安く薬剤も残らないため、熱と水分に耐えられる金属器具・ガラス器具・リネンでは第一に選ばれる。
他の3つは別の方法である。乾熱滅菌は水蒸気を使わず乾いた熱で行い、プラズマ滅菌と酸化エチレンガス滅菌は熱に弱い器材のための低温の方法である。
滅菌とは
熱に強い芽胞まで含め、すべての微生物を死滅させること。一部の微生物を減らす消毒よりも徹底した処理である。
- 1
乾熱滅菌不正解
乾いた高温の空気で行う滅菌で、ガラス器具や油脂に使う。水蒸気を使わないぶん、高圧蒸気滅菌より高い温度と長い時間が要る。
- 2
プラズマ滅菌不正解
過酸化水素を低温のプラズマにして行う滅菌。熱に弱い内視鏡や精密な器材に使う。
- 3
高圧蒸気滅菌正解
オートクレーブが行う滅菌で、飽和水蒸気に圧力をかけて121℃前後にする。
- 4
酸化エチレンガス滅菌不正解
酸化エチレンガスで行う低温の滅菌。ガスが残ると人体に害があるので、終わったあとに十分な換気の時間が要る。
📚 混同しやすいので注意
滅菌法は「何で滅菌するか」と「何に使うか」を入れ替えて問われる。熱に耐える器材は高圧蒸気、熱に弱い器材は低温の方法、と2つに分けよう。
| 方法 | 滅菌するもの | 適する器材 |
|---|---|---|
| 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ) | 飽和水蒸気と圧力 | 金属器具、ガラス器具、リネン |
| 乾熱滅菌 | 乾いた高温の空気 | ガラス器具、金属、油脂、粉末 |
| 酸化エチレンガス滅菌 | 酸化エチレンガス | 熱に弱いプラスチック、ゴム、内視鏡 |
| 過酸化水素低温プラズマ滅菌 | 過酸化水素のプラズマ | 熱と湿気に弱い精密な器材 |
参考: 系統看護学講座 基礎看護技術/日本医療機器学会 医療現場における滅菌保証のガイドライン
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について