第105回 看護師国家試験 午後 問81 解説

一般人体の構造と機能✔ 監修済み

📝 問題

食事摂取基準に耐容上限量が示されているビタミンはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

1・5

💡 解説

✅ 耐容上限量が示されているのはビタミンAとビタミンDである。

食事摂取基準の耐容上限量は、これ以上とり続けると健康を害するおそれがある1日量の上限である。 上限が要るのは、とりすぎた分が体から出ていきにくい栄養素にかぎられる。

脂溶性ビタミンは油に溶けて肝臓や脂肪組織にたまるため、とりすぎた分が体に残る。上限が置かれているのはA・D・Eの3つで、ビタミンKには置かれていない。ビタミンAのとりすぎは肝障害や胎児の奇形につながり、ビタミンDのとりすぎは高カルシウム血症を起こす。

ビタミンB1・B2・Cは水に溶けるビタミンで、余った分は尿に出ていく。この3つに上限は置かれていないが、水溶性でもナイアシン・ビタミンB6・葉酸には上限がある。

食事摂取基準は5年ごとに改定され、出題時の2015年版から現在は2025年版になったが、上限が置かれるビタミンの顔ぶれは変わっていない。

  • 1

    ビタミンA正解

    脂溶性で肝臓にたまり、とりすぎると肝障害や頭痛が起こる。妊娠初期の過剰摂取は胎児の奇形につながるため上限が置かれている。

  • 2

    ビタミンB1不正解

    水に溶けるビタミンで、余分は尿に出る。ビタミンB1では不足したときの脚気やWernicke(ウェルニッケ)脳症が問われる。

  • 3

    ビタミンB2不正解

    同じく水溶性で上限はない。不足すると口角炎や口内炎が起こる。

  • 4

    ビタミンC不正解

    水溶性で余分は尿へ出る。不足すると壊血病を起こす。

  • 5

    ビタミンD正解

    脂溶性で、とりすぎると腸からのカルシウムの吸収が進みすぎて高カルシウム血症になるため上限が置かれている。

📚 混同しやすいので注意

食事摂取基準は、指標の名前と、どの栄養素にどの指標が置かれているかを入れ替えて問われる。耐容上限量があるビタミンは、脂溶性のA・D・Eと、水溶性のナイアシン・ビタミンB6・葉酸の6つ。 指標そのものは「足りない側」と「多すぎる側」に分けて覚えよう。

  • 推定平均必要量・推奨量・目安量は、不足を防ぐための指標
  • 耐容上限量は、過剰による健康障害を防ぐための指標
  • 目標量は、生活習慣病の発症予防のためにめざす量(食塩や食物繊維など)

参考: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第105回の問題一覧を見る