第105回 看護師国家試験 午後 問37 解説
📝 問題
Aさん(80歳、女性)は、肺炎で入院して持続点滴中である。消灯時、訪室すると「体がだるくて眠れない」と訴えている。Aさんへの入眠に向けた援助で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ だるくて眠れないと訴える患者には、足浴を行って入眠を促す。
足浴は足を湯につけて温める援助である。末梢の血管が広がって熱が体の外へ逃げ、そのあと体の中心の温度(深部体温)が下がる。 この下がり際に眠気が訪れるので、就寝前の援助として効く。 体を大きく動かさずにでき、持続点滴中でも行える。
他の3つは、Aさんの訴えに応えていない。テレビの光と音は脳を目覚めさせる。何もせず様子をみるのは訴えを置き去りにする。睡眠薬は非薬物的な援助を試したうえで検討するもので、高齢者ではふらつきや転倒、せん妄が起こりやすい。
- 1
テレビをつける。不正解
テレビの光と音は脳を目覚めさせる。消灯後は照明も音も落とす。
- 2
足浴を実施する。正解
足浴は足を温めて末梢の血流を増やし、そのあと深部体温が下がることで入眠を促す。だるさの緩和にもつながる。
- 3
そのまま様子をみる。不正解
「眠れない」という訴えがある以上、何もしないのは援助にならない。まずできる援助を試みる。
- 4
睡眠薬を処方してもらう。不正解
睡眠薬は非薬物的な援助を試したうえで検討する。高齢者ではふらつきや転倒、せん妄の危険がある。
📚 ここも一緒におさえておこう
高齢者の不眠は、薬より先に何をするかが問われる。眠りの仕組みと結びつけて覚えよう。
- 入眠は深部体温が下がるときに起こる。就寝前の入浴や足浴・手浴がこれを助ける
- 日中に光を浴びて体を動かすと、夜の眠りが深くなる
- 高齢者は眠りが浅く、中途覚醒と早朝覚醒が増える。夜間の照明・騒音・排尿の回数も確認する
参考: 系統看護学講座 基礎看護技術
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について