第105回 看護師国家試験 午前 問81 解説
📝 問題
立ち直り反射に関与するのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・5
💡 解説
✅ 立ち直り反射には、網膜の視細胞と頸筋の筋紡錘が関与する。
立ち直り反射は、体が傾いたときに頭と体の位置を元に戻し、姿勢を保つはたらきである。傾きを知らせる入り口は3つある。 ・目に映る景色の傾きをとらえる網膜の視細胞 ・頭の傾きをとらえる内耳の耳石器 ・首の筋がどれだけ伸びたかをとらえる頸筋の筋紡錘
このうち選択肢に挙がっているのが、視細胞と頸筋の筋紡錘である。
コルチ器は音を、圧受容器は血圧を、化学受容器は血液中の酸素と二酸化炭素の状態を感じ取るもので、姿勢の保持には関わらない。
筋紡錘とは
骨格筋の中にあり、筋がどれだけ伸びたかを感じ取るセンサー。伸ばされると信号を出し、姿勢の保持や腱反射のもとになる。
- 1
視細胞正解
網膜の視細胞は、見えている景色がどちらへ傾いたかを伝える。目を閉じると立ち直りが働きにくくなるのはこのためである。
- 2
コルチ器不正解
コルチ器は内耳の蝸牛にあり、音を電気信号に変える聴覚の受容器である。同じ内耳でも、頭の傾きをとらえるのは前庭の耳石器、回転をとらえるのは半規管である。
- 3
圧受容器不正解
圧受容器は頸動脈洞と大動脈弓にあり、血圧の変化を感じ取って心拍数や血管の太さを調節する。
- 4
化学受容器不正解
化学受容器は血液中の酸素・二酸化炭素・水素イオンの状態を感じ取り、呼吸を調節する。
- 5
頸筋の筋紡錘正解
頸筋の筋紡錘は、首の筋がどれだけ伸びたかを伝える。頭が傾くと左右で伸び方が変わり、その差が体を立て直す信号になる。
📚 ここも一緒におさえておこう
姿勢を保つしくみは、目・内耳・筋からの情報が小脳でまとめられて働く。どこが欠けたときにどうふらつくかを対にして覚えよう。
- 目を閉じるとふらつきが強くなるのがRomberg(ロンベルグ)徴候で、深部感覚の障害を疑う
- 内耳の前庭が障害されると、めまいと眼振を伴ってふらつく
- 小脳が障害されると、目を開けていてもふらつく
参考: 人体の構造と機能(神経系・姿勢反射)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について