第105回 看護師国家試験 午前 問18 解説
📝 問題
骨盤底筋訓練が最も有効なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 骨盤底筋訓練が最も有効なのは腹圧性尿失禁である。
腹圧性尿失禁は、咳・くしゃみ・笑う・重い物を持つなど、腹圧がかかった瞬間に尿が漏れるものである。 原因は、膀胱と尿道を下から支えている骨盤底筋のゆるみで、出産・加齢・肥満が引き金になる。ゆるんだ筋そのものを鍛え直す骨盤底筋訓練が、まず選ばれる。
残る3つは骨盤底筋のゆるみが原因ではなく、膀胱が過敏になっていること、尿の通り道がふさがっていること、脊髄の障害が、それぞれの原因になる。
骨盤底筋とは
膀胱・子宮・直腸を下から支え、尿道と肛門をしめている筋肉のまとまり。ゆるむと尿が漏れやすくなる。
- 1
溢流性尿失禁不正解
溢流性尿失禁は、尿を出しきれずにたまった膀胱から、あふれるように少しずつ漏れるもの。前立腺肥大症などの通り道の詰まりが原因で、原因の治療と導尿で対応する。
- 2
切迫性尿失禁不正解
切迫性尿失禁は、急に強い尿意が起きて我慢できずに漏れるもの。過活動膀胱が背景にあり、膀胱訓練や薬物療法が中心になる。
- 3
反射性尿失禁不正解
反射性尿失禁は、脊髄の損傷で尿意を感じないまま、膀胱がたまると反射的に排尿が起こるもの。間欠的な導尿で管理する。
- 4
腹圧性尿失禁正解
腹圧がかかったときにだけ漏れるもので、支えている骨盤底筋のゆるみが原因。筋を鍛え直すことで漏れが減る。
📚 混同しやすいので注意
尿失禁は、漏れ方から型を当てさせる形で問われる。どんなときに漏れるかを型と対にして覚えよう。
| 型 | 漏れ方 | 主な原因 |
|---|---|---|
| 腹圧性 | 咳・くしゃみ・重い物を持ったとき | 骨盤底筋のゆるみ |
| 切迫性 | 急に強い尿意が起きて我慢できない | 過活動膀胱 |
| 溢流性 | 出しきれずにたまった尿が少しずつあふれる | 前立腺肥大症など通り道の詰まり |
| 反射性 | 尿意がないまま反射的に排尿が起こる | 脊髄損傷 |
| 機能性 | 尿は出せるがトイレまで間に合わない | 認知機能や運動機能の低下 |
参考: 標準的な基礎看護学(排泄援助・尿失禁の分類)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について