第105回 看護師国家試験 午前 問16 解説

⭐ 必修老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

認知症の中核症状はどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 認知症の中核症状は見当識障害である。

認知症の症状は、脳の神経細胞が壊れることで直接起こる中核症状と、そこに本人の性格・環境・不安が重なって現れる行動・心理症状(BPSD)に分けられる。 見当識障害は中核症状で、今がいつなのか、ここがどこなのか、目の前の人が誰なのかが分からなくなる。時間→場所→人の順に分からなくなるのが典型的な経過である。

幻聴と抑うつは、気分や不安、周囲の環境が重なって現れる行動・心理症状である。希死念慮はうつ病などでみられるもので、認知症の脳の変化から直接くる症状ではない。

  • 1

    幻聴不正解

    幻聴は幻覚の1つで、不安や環境の影響を受けて現れる行動・心理症状にあたる。認知症でみられる幻覚では、レビー小体型認知症の幻視が代表的である。

  • 2

    抑うつ不正解

    抑うつは気分の落ち込みで、行動・心理症状にあたる。認知症の初期に現れて、うつ病と見分けにくいことがある。

  • 3

    希死念慮不正解

    希死念慮は死にたいという気持ちが心に浮かぶもので、うつ病などでみられる。認知症の脳の変化から直接起こる症状ではなく、安全を守る関わりが要る。

  • 4

    見当識障害正解

    見当識障害は、時間・場所・人が分からなくなる中核症状である。日付や場所をさりげなく伝える関わりが助けになる。

📚 混同しやすいので注意

認知症は、症状を中核症状と行動・心理症状(BPSD)のどちらかに振り分けさせる形で問われる。脳の壊れから直接くるのが中核症状、そこに気持ちと環境が乗って出てくるのが行動・心理症状、と分けて覚えよう。 環境や関わり方を変えることで和らげやすいのは行動・心理症状のほうである。

認知症の中核症状と行動・心理症状(BPSD)
区分主な症状
中核症状記憶障害、見当識障害、実行機能障害、失語・失行・失認、判断力の低下
行動・心理症状(BPSD)幻覚・妄想(物盗られ妄想)、抑うつ、不安、徘徊、興奮・易怒性、睡眠障害

参考: 標準的な老年看護学(認知症の中核症状と行動・心理症状)

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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