第105回 看護師国家試験 午前 問107 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み106〜108の問いに答えよ。Aさん(20歳、女性、大学生)は、最近、同じ大学に所属するパートナー(21歳、男性)との性交後に白色帯下が増えた。外陰部に腫瘤はみられず搔痒感や痛みはないが、時々、下腹部に痛みがあった。Aさんは性感染症〈STD〉を疑い、1人で産婦人科クリニックを受診した。診察時の体温36.8℃、脈拍62/分であった。Aさんは「彼とは交際を続けたいので、性感染症〈STD〉のことは黙っていてもよいですか。今日、相談に来たことも彼には話していません」と看護師に話した。 Aさんに対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 性感染症にかかったことをAさん自身からパートナーに伝えるよう勧めるのが最も適切である。

性感染症は2人の問題である。Aさんだけが治っても、パートナーが治療されないまま性交渉を続ければ、うつし合うピンポン感染が起こる。

Aさんは「黙っていてもよいか」と迷いを口にしている。 ここで看護師がするのは、パートナーにも検査と治療が必要な理由を伝え、Aさんが自分の言葉で話せるよう伝え方を一緒に考えることである。

黙っていてよいと保証すれば感染が続き、看護師が代わりに電話すれば本人の同意なく病名を第三者に伝えることになる。相談先を増やしても、いま必要なパートナーの受診には近づかない。

  • 1

    パートナーには話さなくてもよいと伝える。不正解

    パートナーが治療されないままなら、Aさんは治っても再びうつされる。黙っていてよいと伝えることは、感染を長引かせる。

  • 2

    パートナーに来院を促す電話をすると伝える。不正解

    看護師が本人の同意なくパートナーへ連絡することは守秘義務に反する。伝えるかどうかを決めるのはAさん自身である。

  • 3

    Aさんが通う大学の保健センターの看護師に相談するよう勧める。不正解

    大学の保健センターは日ごろの健康相談の窓口である。すでに産婦人科を受診しているAさんに相談先を増やしても、パートナーの受診にはつながらない。

  • 4

    性感染症〈STD〉に罹患したことをAさんからパートナーに伝えるよう勧める。正解

    パートナーにも感染している可能性が高く、2人そろっての治療でなければ再感染を繰り返す。伝えにくさを受け止めながら、伝え方を一緒に考える。

📚 国試でよく狙われるところ

性感染症は「本人だけを治しても終わらない」という点が繰り返し問われる。パートナーの同時治療と、本人の同意なく病名を伝えないことを対にして覚えよう。 性感染症は重なって起こりやすく、性器クラミジア感染症と淋菌感染症は同時にみつかることが多い。

参考: 日本性感染症学会 性感染症 診断・治療ガイドライン/保健師助産師看護師法

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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