第105回 看護師国家試験 午前 問100 解説

状況設定小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み100〜102の問いに答えよ。A君(6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎と診断され、個室に入院した。入院後、末梢静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数36/分、心拍数120/分であった。 このときのA君に行う看護として最も適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 腹痛を示す姿勢と表情がみられており、まず痛みの程度を評価する。

A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方へ引き寄せて抱えている。これは腹痛のときにとる姿勢で、心拍数120/分もこの痛みと結びつく。 祖母が帰った直後で、家族と離れた心細さも重なっている。

6歳なら、顔の絵から選ぶフェイススケールで痛みの強さを自分で答えられる。 まず痛みの強さと部位を確かめ、そのうえで体位の工夫や温罨法、薬の要否を判断する。

残る4つは、痛みの正体を確かめないまま次の手に進んでしまう。

  • 1

    起座位をとらせる。不正解

    上体を起こして呼吸を楽にする体位。A君の呼吸数36/分は痛みと発熱によるもので、呼吸困難の所見はない。

  • 2

    食事の開始を検討する。不正解

    下痢と腹痛が続いている段階では判断できない。症状が落ち着いてから、消化のよいものを少量ずつ始める。

  • 3

    好きな玩具で遊ばせる。不正解

    痛みから気をそらす方法のひとつ。痛みの強さや部位を確かめる前に行うことではない。

  • 4

    痛みの程度を評価する。正解

    顔の絵を選ぶ方法なら、6歳でも自分で答えられる。強さと部位が分かって、はじめて次の手当てを選べる。

  • 5

    解熱鎮痛薬を服薬させる。不正解

    体温は37.5℃まで下がっており、痛みの評価も済んでいない。下痢が続く子どもに内服を急ぐ場面ではない。

📚 ここも一緒におさえておこう

子どもの痛みは、年齢によって使う物差しが変わる。年齢と評価法を対にして覚えよう。

  • 3歳ごろまでは自分で表せないため、表情・泣き方・体の動きを大人が観察して点数にする。
  • 3〜4歳以上は、顔の絵から今の痛みを選ぶフェイススケールが使える。
  • 学童期以降は、0から10までの数字で強さを表す方法も使える。

参考: 系統看護学講座 小児看護学

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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