第104回 看護師国家試験 午後 問114 解説
📝 問題
次の文を読み112〜114の問いに答えよ。A君(8歳、男児)は、携帯型電子ゲームやサッカーが好きである。A君は宿題をしているときに、突然意識を失い、10数秒持続する四肢の屈曲を伴うけいれんを起こした。その後、全身の筋肉の収縮と弛緩を繰り返すけいれんが10秒程度続き、A君の呼吸は停止しチアノーゼが認められた。けいれんが終了し呼吸は回復したが、意識障害が持続していたため病院に救急搬送された。 入院後1か月。A君の退院が決定した。 A君の家族に対する説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・3
💡 解説
✅ 十分な睡眠をとらせることと、規則正しい服薬が発作の予防につながることを説明する。
退院後に発作を防ぐ柱は2つある。服薬を続けることと、睡眠不足をつくらないことである。 抗てんかん薬は血液中の濃度を一定に保って効くので、飲み忘れや自己判断での中止がそのまま発作につながる。睡眠不足も代表的な引き金で、生活のリズムを整えることが予防になる。
残る3つは、退院後の説明として誤っている。 サッカーは禁止せず、発作が抑えられていれば続けてよい。 発作のときに口の中へタオルを入れると歯や口の中を傷つけ、吐いたものを詰まらせるため、何も入れない。 学校には病名と発作時の対応を伝え、教職員と共有しておくことが安全につながる。
- 1
「今後サッカーは禁止です」不正解
発作が抑えられていれば運動は続けてよい。禁止すると仲間との関わりや自信まで失われるので、危険が大きい場面だけ見守りをつける。
- 2
「十分な睡眠をとらせてください」正解
睡眠不足はてんかん発作の代表的な引き金。決まった時間に眠る生活のリズムをつくることが予防になる。
- 3
「規則正しい服薬が発作を予防します」正解
抗てんかん薬は血液中の濃度を一定に保つことで効く。飲み忘れや自己判断での中止は発作を招く。
- 4
「発作時はタオルを口にかませてください」不正解
逆。歯や口の中を傷つけ、吐いたものを詰まらせる危険がある。何も入れず、周りの危険なものをどけて顔を横に向ける。
- 5
「学校には病名を知らせる必要はないでしょう」不正解
学校には病名と発作時の対応を伝えておく。教職員が対応を知っていることが、発作が起きたときの安全につながる。
📚 国試でよく狙われるところ
発作時の対応は、してはいけないことと救急要請の目安がセットで問われる。「押さえない・入れない・時間を計る」で覚えよう。
- 体を押さえつけず、周りの危険なものをどける。吐いたものが詰まらないよう顔を横に向ける
- 始まった時刻と続いた時間、体のどこから始まったかを記録しておくと、薬の調整に役立つ
- けいれんが5分以上続くとき、意識が戻らないうちに次の発作が起こるときは、てんかん重積状態として救急要請する
参考: 日本神経学会 てんかん診療ガイドライン/系統看護学講座 小児看護学
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について