第104回 看護師国家試験 午前 問47 解説
📝 問題
廃用症候群の説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 廃用症候群では、長い臥床のあとに起立性低血圧が二次的に起こる。
廃用症候群は、動かない状態が続いたために体の働きが落ちていくこと。関節が硬くなる、筋力が落ちる、骨がもろくなるなど、全身に広がる。
横になったままでいると、血圧を保つしくみも鈍る。血液を心臓へ押し戻す下肢の筋肉が細り、循環血液量も減るため、起き上がったときに血液が下半身にたまって脳へ届きにくくなる。これが起立性低血圧で、めまい・ふらつき・失神が起こる。 防ぐには早期離床が基本で、ベッドの角度を少しずつ上げて体を慣らしていく。
他の選択肢は向きが違う。寝たままでいると骨からカルシウムが溶け出して血液中のカルシウムは増え、症状の進み方は高齢者ほど速く、癌の患者でも活動が減れば同じように起こる。
起立性低血圧とは
横になった姿勢や座った姿勢から立ち上がったときに血圧が下がり、めまいやふらつきが起こること。
- 1
二次的に低カルシウム血症を発症する。不正解
逆。長い臥床では骨からカルシウムが溶け出し、高カルシウム血症や尿路結石が起こりやすくなる。
- 2
加齢とともに症状の進行は遅くなる。不正解
逆。高齢者は筋力も予備力ももともと少ないため、若い人より短い期間で症状が進む。
- 3
二次的に起立性低血圧を発症する。正解
下肢の筋ポンプと血圧の調節が働かなくなり、起き上がったときに血圧が下がってふらつく。
- 4
癌患者ではみられない。不正解
癌の患者でも、治療や痛みで動く機会が減れば同じように起こる。むしろ活動量が落ちやすく、注意が必要である。
📚 ここも一緒におさえておこう
廃用症候群は、どの体の部位にどんな症状が出るかを組み合わせて問われる。「動かないと何が困るか」を部位ごとに並べて覚えよう。
- 運動器=筋萎縮、関節拘縮、骨粗鬆症。
- 循環器=起立性低血圧、深部静脈血栓症。
- 呼吸器=痰が出しにくくなり、沈下性肺炎を起こす。
- 皮膚・精神=褥瘡、意欲の低下や見当識の障害。
参考: 系統看護学講座 成人看護学(リハビリテーション看護)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について