第104回 看護師国家試験 午前 問38 解説
📝 問題
成人の立位の腹部エックス線写真(別冊No.2)を別に示す。この所見から最も考えられる疾患はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 立位の腹部エックス線写真で拡張した腸管と鏡面像がみられるのは、イレウスである。
立った姿勢で腹部を撮ると、腸の中にたまったガスは上へ、腸液は下へ分かれる。 その境目が水平の線として写るのが鏡面像(ニボー)で、腸の内容が先へ進めなくなっているしるしである。
写真では、腹部の中央で拡張した腸管が階段状に並び、その一つひとつに水平の線がみえる。 腸がふさがってガスと腸液がたまった、典型的な像である。
- 1
胆石症不正解
胆囊や胆管に石ができる病気。石の多くはエックス線に写らないため、診断は腹部超音波検査で行う。
- 2
イレウス正解
腸の内容が先へ進めなくなった状態。立位のエックス線写真で、拡張した腸管と複数の鏡面像がみられる。
- 3
潰瘍性大腸炎不正解
大腸の粘膜に炎症とびらんが続く病気。診断は大腸内視鏡検査と生検で行う。
- 4
十二指腸潰瘍不正解
十二指腸の粘膜が深く傷つく病気。診断は内視鏡検査で行い、穿孔すると立位の写真で横隔膜の下に遊離ガスがみえる。
📚 国試でよく狙われるところ
立位の腹部エックス線写真は、水平の線と黒い帯のどちらがあるかで答えが決まる。場所と形を対にして覚えよう。 腸管の中に並ぶ水平の線=鏡面像は、腸の内容が進まなくなっていることを示す。 横隔膜の下に見える三日月形の黒い帯=遊離ガスは、消化管に穴があいたことを示す。
参考: 系統看護学講座 成人看護学「消化器」/日本腹部救急医学会「急性腹症診療ガイドライン」
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について