第104回 看護師国家試験 午前 問30 解説
📝 問題
乳癌について正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ センチネルリンパ節生検の結果をもとに、腋窩リンパ節を郭清する範囲を決める。
がん細胞がリンパの流れに乗って最初にたどり着くリンパ節をセンチネルリンパ節という。 乳癌ではまずここを取り出して調べ、転移がなければ腋窩リンパ節の郭清を省ける。これがセンチネルリンパ節生検である。 郭清の範囲を小さくできると、腕のむくみ(リンパ浮腫)や動かしにくさを防げる。
ほかの3つは、部位・症状・ホルモンの扱いがいずれも逆になっている。
センチネルリンパ節とは
がん細胞がリンパの流れに乗って最初にたどり着くリンパ節。見張り役という意味で、ここに転移がなければその先にも広がっていないと考える。
- 1
乳房の内側に多い。不正解
逆。乳癌がいちばん多いのは外側の上の部分で、全体のおよそ半数を占める。
- 2
有痛性の腫瘤が特徴である。不正解
乳癌のしこりは硬く動きにくいが、痛みを伴わないことが多い。痛みがないぶん受診が遅れやすい。
- 3
エストロゲン補充療法を行う。不正解
逆。エストロゲンは乳癌を育てる側にはたらく。ホルモン受容体が陽性の乳癌では、その働きを抑える薬を使う。
- 4
センチネルリンパ節生検により郭清する範囲を決める。正解
がん細胞が最初にたどり着くリンパ節を調べ、転移がなければ腋窩の郭清を省く。
📚 国試でよく狙われるところ
乳癌は、しこりの性質・好発部位・検診がくり返し問われる。早期発見の勧め方と検診の条件をセットで覚えよう。
- 日ごろから自分の乳房の状態に関心をもち、変化に気づいたらすぐ受診する(ブレスト・アウェアネス)。以前すすめられていた月1回の自己検診に代わる現在の考え方
- 乳癌検診は40歳以上に2年に1回、問診とマンモグラフィで行う(視診・触診は推奨されていない)
- 腋窩リンパ節を郭清した側の腕は、リンパ浮腫を防ぐため採血や血圧測定を避ける
参考: 厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」/日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について