第103回 看護師国家試験 午後 問82 解説
📝 問題
糖尿病神経障害のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 糖尿病神経障害のある人には、足を守るために靴下を履くよう説明する。
糖尿病神経障害では足の感覚が鈍り、傷ができても痛みで気づけない。気づかないまま悪化すると潰瘍や壊疽になり、切断につながる。 フットケアの基本は、傷をつくらないことと、できた傷を早く見つけることの2つ。靴下は靴ずれ・低温やけど・小さな切り傷から足を守り、傷そのものを減らす。
他の4つは、足を守るどころか危険を増やす。 大きめの靴は中で足がずれて靴ずれをつくる。週1回の観察では傷を見落とし、痛みを待てば発見が遅れる。アルコールは皮膚を乾燥させ、ひび割れから傷をつくる。
- 1
「靴は大きめのサイズがよいです」不正解
靴は足に合ったサイズを選ぶ。大きすぎると中で足が動いて靴ずれになり、小さすぎると圧迫で傷ができる。
- 2
「靴下を履くようにしてください」正解
靴下は靴ずれや低温やけど、小さな切り傷から足を守る。締めつけの少ない明るい色のものを選ぶと、出血や浸出液にも気づきやすい。
- 3
「1週間に1回は足の観察をしてください」不正解
足の観察は毎日行う。感覚が鈍っているぶん目で確かめるしかなく、週1回では傷を見落とす。
- 4
「足の傷は痛くなったら受診してください」不正解
神経障害があると痛みが出ないまま潰瘍が進む。痛みを待たず、傷を見つけた時点で受診する。
- 5
「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」不正解
アルコールは皮膚の脂を奪って乾燥させ、ひび割れの原因になる。足は石けんと微温湯で洗い、指の間まで水気を拭き取る。
📚 国試でよく狙われるところ
フットケアは「毎日」「週1回」「痛くなったら」と時間の言葉を混ぜて問われる。感覚が鈍い人ほど早く・こまめに、と読み替えよう。
- 爪はまっすぐ切る(スクエアカット)。深爪や角の切り落としは巻き爪と化膿のもとになる
- 湯温は手か温度計で確かめる。感覚が鈍く、湯たんぽや電気あんかで低温やけどを起こしやすい
- 靴は足がむくむ夕方に選び、履く前に中へ小石が入っていないか手で確かめる
参考: 標準的な成人看護学(糖尿病足病変とフットケア)/日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン」
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について