第103回 看護師国家試験 午後 問59 解説
📝 問題
Aちゃん(3歳、女児)は母親とともに小児科外来を受診した。診察の結果、Aちゃんは血液検査が必要と判断され、処置室で採血を行うことになった。 看護師の対応で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 3歳児の採血では、姿勢を自分で選ばせて、できる範囲の自己決定を残す。
3歳は、これから何をされるのかを簡単な言葉なら理解できる年齢である。採血そのものは避けられなくても、坐位か仰臥位かのように自分で選べる部分を残すと、子どもは受け身にならずにすみ、恐怖と抵抗がやわらぐ。 選ばせるのは、どちらを選んでも処置が成り立つ範囲にとどめる。「やる/やらない」を選ばせるのではない。 こうして見通しを伝え、自分でできる部分を残す関わりをプレパレーションという。
他の選択肢は、子どもを場から外している。説明を母親だけに向けるのでは、本人が置き去りになる。 終わっていないのに「終わったよ」と言えば、次から医療者を信じられなくなる。 処置のあとは頑張れたことを認め、怖かった気持ちを出せるようにする。
プレパレーションとは
これから受ける検査や処置を、年齢に合った言葉や人形で前もって伝え、子どもが心の準備をできるように助ける関わり。
- 1
処置前、母親ひとりに採血の説明をする。不正解
説明は母親だけでなく、子ども本人にも年齢に合った言葉で行う。人形や絵を使えば3歳でも理解できる。
- 2
坐位で行うか仰臥位で行うかをAちゃんに選ばせる。正解
どちらを選んでも処置が成り立つ範囲で自分から決められると、子どもは処置に参加している感覚をもて、恐怖と抵抗がやわらぐ。
- 3
注射器に血液の逆流が見られた時に「終わったよ」とAちゃんに伝える。不正解
終わっていないのに終わったと伝えると、次の処置から医療者を信じられなくなる。事実をそのまま伝える。
- 4
処置後、Aちゃんと採血について話さないようにする。不正解
処置のあとは頑張れたことを認め、怖かった気持ちを言葉や遊びで表せるようにする。
📚 ここも一緒におさえておこう
プレパレーションは「処置の前・最中・あと」の3つの場面で何をするかが問われる。場面ごとに1つずつ覚えよう。
- 前=人形や絵本を使い、いつ・どこで・何をするかを子どもの言葉で伝える。うそをつかないのが原則。
- 最中=好きな歌や数え歌、シャボン玉などで気をそらすディストラクションを使い、家族にそばにいてもらう。
- あと=頑張れたことを具体的にほめ、遊びを通して気持ちを出せる時間をつくる。
参考: 小児看護学(プレパレーション)の教科書
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について